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2023 年度 実施状況報告書

ソ連非公式芸術のアーカイヴと亡命芸術家コミュニティに関する地域横断的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K00176
研究機関中央学院大学

研究代表者

神岡 理恵子  中央学院大学, 現代教養学部, 講師 (10454000)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
キーワードソ連非公式芸術 / ソ連非公式文化 / 亡命ロシア人 / ロシア芸術 / ロシア現代美術 / アーカイヴ / エスノグラフィー
研究実績の概要

今年度は所属先が変わり、新たな環境で教育活動や校務を行ったため、年間を通して研究機会の確保が課題となった。長期的な現地調査を実施するのが難しかったため、基本的にはこれまでに収集した資料で研究を進めた。今年度前半期には、前年度末に終了した別課題の調査で得た資料を整理し、まとめ、亡命の「第3の波」(ソ連後期)と「第4の波」(現在進行形)の差異と、後者の特徴を分析した。その研究の一部は、情報公開の重要性も考慮して、翻訳と解題という形で発表した(調査に協力してもらったアレクサンドル・ゲニス氏のエッセイ「第4の波」の翻訳・解題)。このほか、ソ連時代から現在までのポピュラーミュージックの調査も行い、この分野での現状把握と問題点を論考にまとめた(成果発表は次年度以降)。非公式文化としての重要度だけでなく、現在の軍事侵攻の影響もとても大きい分野であるため、年間を通して情報収集を行った。体系的に歴史的な観点から調べる必要もあり、年度後半はこの分野の研究を続けた。アウトリーチ活動の一環としては、映画上映会でのレクチャー「スチリャーギの時代と文化」も実施した。また非公式芸術と現代の関連については、年度後半に国内での美術展などで情報収集を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ロシアによるウクライナ侵攻も長期化し、ロシアでの現地調査が引き続き難しい。物流状況も改善せず、ロシアでの出版資料の入手にも困難が生じている。すでに収集した資料で研究を進めているが、予定していた欧州での調査ができなかったことも大きい。今年度から所属の変更で、授業や校務など新しい環境に適応しながら研究を進める必要があり、また、出張調査のための、まとまった期間の確保が難しかったため。

今後の研究の推進方策

欧州でのアーカイヴ調査や聞き取り調査の実現を目指して、研究をすすめていく。新たに進行中の「亡命の波」についても調査を進め、関係者とのネットワークを構築していく。また、隣接する非公式文化のジャンルとの関連も明らかにしつつ、できるところからアウトリーチ活動などを展開していく。

次年度使用額が生じた理由

予定していた出張調査ができなかったので、次年度は調査の実施または学会発表も視野に研究を行う予定である。国外での調査や発表が難しい場合は、研究会など成果発表での使用も検討している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 翻訳と解題:アレクサンドル・ゲニス「第4の波」2023

    • 著者名/発表者名
      神岡理恵子
    • 雑誌名

      中央学院大学現代教養論叢

      巻: 6-1 ページ: 151-160

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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