研究課題
合離自在な接ぎ手の研究として、まずユーザが簡単に組立、分解が可能な方法を行った。ユーザが組立、分解時に思考する時間を軽減するために、複雑な組み立て作業における視覚的な支援として文字や絵柄の要素を利用する方法を検討した。特に組立てる際のプロセスでは空間認識とユーザの視点の認識を重要な要素として捉え、視覚的な補完の影響について実験を通して調査した。実験では、さまざまな形状の視覚的な要素を接ぎ手で構成された組み立てパズルのさまざまな部分に取り入れた。実験では33 名の被験者が分解されたそのパズルを組み立て、そのプロセスを観察し、被験者がパズルのどの要素を着目しているのか、そして、どのような視覚的な要素が組み立てる際に有効的な支援になるのかを考察した。 その結果、アルファベットの文字は一般的な視覚的なパターン要素に比べてユーザの視点な認識をより早く高めることが判明した。 さらに、視覚的な支援要素を組み立て時の情報として応用すると、提示された図形の配置位置や輪郭がユーザの空間認識にさらに影響を与える可能性があると仮説化できることが分かった。次に、二次元形状の合離自在な接ぎ手[Planar Interlocking Joint System (PIJS)]における研究を進めた。特に板材で構成される家具は軽量化、さらに少ない材料で構成出来るため増え続けている要素である。そこで、合離自在な二次元形状の合離自在な接ぎ手を新規にデザイン化し、18 ~ 35 歳の大学院生 20 名を対象に実験を行った。実験の結果、PIJSに装飾を追加すると、隠れた穴やノッチの移動が容易になる可能性があることが分かった。 PIJS は、特に家具の組み立てにおいて、さまざまな目的に有利であることが分かり、今後の組み立て家具に応用できることが示された。
2: おおむね順調に進展している
査読付きの論文に予定以上の採択があることから順調であると考えている。
二次元形状の合離自在な接ぎ手[Planar Interlocking Joint System (PIJS)]を実際の組み立て家具や家屋に応用したデザインを行う予定である。
新型コロナウイルスの影響があり、国際会議等への参加が十分に出来えなかったことと、今後は実験と国際ジャーナル誌への投稿で使用する予定である。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)
Proceeding of The 8th IIEEJ International Conference on Image Electronics and Visual Computing
巻: - ページ: -
International Journal of Asia Digital Art and Design
巻: Volume 28 Issue 1 ページ: 1-8
10.20668/adada.28.1_1
巻: Volume 27 Issue 3 ページ: 31-40
10.20668/adada.27.3_31