研究実績の概要 |
2022年度は能動的ギター療法の可能性について既存の音楽療法的アプローチとの共通性と違いを明らかにする目的から、以下の研究を行った。 2022年度前半は、後半に報告者がアメリカで実施する本実験に向けての予備実験を行った。具体的には、能動的ギター療法の教示内容を実験協力者が十分理解できるか、不足もしくは冗長な説明はないかを質的に確認した。また、本実験では、気分評定(BRUMS)、心拍変動(HRV)の測定を行うが、グループで実施の場合にどれぐらいの時間を要するかを確認した。予備実験を通して、音楽的介入について質的に精査し、本実験での介入の仕方を完成させた。 2022年度後半は、報告者の国外研究受け入れ先であるニューヨーク州立大学フレドニア校で研究を行った。具体的には、ニューヨーク州立大学フレドニア校学生を対象に実験協力者を募り、58名を対象に実験を実施した。58名をギター群、歌唱群、音楽聴取群の3つの音楽的介入の群に分け、各群4グループずつの、合計12グループに分け、毎週1回×4週で実験を行った。音楽的介入の前後で、周期的な心拍の揺らぎの指標でありる心拍変動(HRV)の測定と、Brunel Mood Scale (Terry, Lane, Lane, and Keohane, 1999)の気分評定尺度への回答を求めた。実験の結果は現在分析中である。
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