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2023 年度 実績報告書

和算家とその数理天文学の研究;関孝和とその後継者たち

研究課題

研究課題/領域番号 21K00250
研究機関大阪教育大学

研究代表者

城地 茂  大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00571283)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード天文学史 / 数学史 / 時代区分
研究実績の概要

本研究では、数学史の見地から見た天文学史の時代区分への再考である。まず、「古代」と「近世」の時代区分については、1274年の『数書九章』(秦九韶、1274年)の成立をもって分けられるのではないかということが数学史、天文学史的見地から分かりつつあった。つまり、「古代」が中世を侵食し、反対に「近世」が逆方向から中世を侵食し、最後には、とうとう中世が消失してしまったのである。
一方、「近世」については、さらに「前和算期」「勘定方(役方)和算期」「地方(じかた)・紅毛和算期」に3分割が可能である。このうち、「勘定方和算期」と「地方・紅毛和算期」の時代区分については、藤田貞資の『精要算法』(藤田貞資、1781年)の成立をもって分けられることは、数学史的に証明がなされることが分かってきている。これを天文学史的に言うのなら日本独自の『貞享暦』(渋川春海、1684年改暦宣旨)、『宝暦暦』(土御門泰邦、1754年)、『寛政暦』(高橋至時、山路徳風、1797年)、『天保暦』(渋川景佑、1843年)と続いた和暦のなかで、戸板保佑 (1708-1784)に注目した。彼の『関算四伝書』(戸板保佑、1780年)と『天文四伝書』(戸板保佑、1782年)についての注目である。この結果から、先に述べた『精要算法』との一致を見た。『寛政暦』で始まて行ったことからである。1『暦象考成後編』を元に、月と太陽にだけであるが楕円軌道法を導入したこと。2惑星については周転円に基づく理論であったこと。3精度の悪い古代の観測結果を説明するために、消長法を採用したこと。
これらのことを考え直さねばならないことは重要である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [国際共同研究] 国立高雄科技大学(台湾)

    • 国名
      その他の国・地域
    • 外国機関名
      国立高雄科技大学
  • [雑誌論文] 日本天文学・和算史の時代区分再考2024

    • 著者名/発表者名
      城地 茂
    • 雑誌名

      グローバルセンター年報

      巻: 28 ページ: 2, 6

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 関孝和写本の『楊輝算法』(1661年)と 戸板保佑『乗除通変算宝』(1780年)2023

    • 著者名/発表者名
      城地 茂
    • 学会等名
      日本科学史学会年会

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公開日: 2024-12-25  

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