「近世」については、「前和算期」「勘定方(約方)和算期」「地方(じかた)・紅毛和算期」に3分割が可能である。これを天文学史的に言うのなら日本独自の『貞享暦』(渋川春海、1684年改暦)、『宝暦暦』(土御門泰邦、1754年)、『寛政暦』(高橋至時、山路徳風、1797年)、『天保暦』(渋川景佑、1843年)と続いた和暦のなかで、戸板保佑 (1708-1784)に注目した。彼の『関算四伝書』(戸板保佑、1780年)と『天文四伝書』(戸板保佑、1782年)についての注目である。この結果から、先に述べた『精要算法』(藤田貞資、1781年)との一致を見た。
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