ゲノム編集をめぐるドイツの議論状況から日本への示唆を導き出せたことで、以下のことが可能となる。 ・日本において、ゲノム編集の安全面の懸念が払拭された場合、規制の根拠として産まれてくる子どもの意思に反するという点が問題になるが、治療目的のゲノム編集は親による監護のようなものに準ずることから、一定程度認められうるという本研究の成果を立法提案として具体化することで、法整備に向けた国民的議論のたたき台を提供し、今後の議論の進展に貢献できる。 ・ゲノム編集と類似の問題を孕み、今後社会的コンセンサスの形成が必要となる、ミトコンドリア置換をめぐるELSIの検討に本研究の成果をフィードバックすることができる。
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