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2023 年度 研究成果報告書

文人建部綾足の総合的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 21K00291
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02010:日本文学関連
研究機関二松學舍大學

研究代表者

長島 弘明  二松學舍大學, 文学部, 教授 (00138182)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード建部綾足 / 画賛 / 和文読本 / 国学 / 片歌 / 文人
研究成果の概要

建部綾足の多方面にわたる業績-俳諧、和歌、小説、国学、絵画等-を総合的に再検討し、次のような成果を得た。
発句が賛として記されている綾足の画は、人物や猫、象等の動物が描かれ、滑稽・飄逸な味わいがあるものが多い。後年、古代の詩歌形式である片歌を記すようになると、描かれるのは水鳥や苫船など、漢画の題材と共通する伝統的な題材が多くなり、滑稽味もなくなってくる。また『西山物語』を書いた綾足意図の一つは、和文(擬古文)を書くための一種の教科書を提供することだったと思われる。国学者として王朝古典の文体を研究した成果を、自らの創作に生かした実践例として門人達に示したのが、この『西山物語』である。

自由記述の分野

日本近世文学

研究成果の学術的意義や社会的意義

建部綾足の俳諧、和歌、小説、国学、絵画等の諸領域における業績は、従来、その領域ごとに限って検討されるのを常としてきた。すなわち、俳諧を検討するときには、絵画の業績が顧慮されることはなかった。しかし例えば、絵画と俳諧・片歌・和歌等の詩歌が一体になった画賛を綾足は沢山残しており、綾足作品においては絵画研究と詩歌研究は不可分である。
今回の研究では、意図的に複数の領域にまたがる研究的な視座から、綾足を論じた。例えば、絵画と俳諧が交差する俳画、小説と国学研究が交差する和文読本『西山物語』などを取り上げ、複数の領域を自由に行き来する綾足精神の有りようを、この時期の文人の一典型として明らかにした。

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公開日: 2025-01-30  

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