研究課題/領域番号 |
21K00324
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02020:中国文学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
氏岡 真士 信州大学, 学術研究院人文科学系, 教授 (60303484)
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研究分担者 |
閻 小妹 信州大学, 全学教育機構, 特任教授 (70213585)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 水滸 |
研究成果の概要 |
清代において『水滸伝』は、けして七十回本が市場を独占していたわけではない。各種の繁本や簡本が、出版競争を繰り広げていたのである。 『水滸伝』は、その人気ゆえに本編のみならず、さらに続書や戯曲、他言語による翻訳など様々なかたちで展開していた。とりわけ乾隆年間(1736-1795)以降において、状況はさらに複雑な様相を呈する。 本研究は、こうした状況下における具体相を、個別に明らかにしたものである。
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自由記述の分野 |
中国文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
『水滸伝』の研究は江戸時代の受容や百二十回本に関わるものを除けば、明代を中心としたものが盛んである。だが清代の『水滸伝』は、けして七十回本の独擅場というような単純なものではなかった。ゆえに実態解明が遅れている清代を中心とした研究は、それ自体が学術的・社会的意義をもつ。 『水滸伝』の展開は、およそ乾隆年間(1736-1795)以降さらに複雑な様相を呈する。その個別具体相を、本研究は一定程度明らかにすることができた。これは中国文学研究のみならず、当時の印刷出版業の実態や江戸時代の唐話学の水準、清朝支配者の言語たる満洲語による受容など、多方面に資する知見を提供する点で、特に意義を有すると言えよう。
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