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2022 年度 実施状況報告書

世紀転換期プラハのドイツ語文学における認識論と言語思想―フランツ・カフカを例に

研究課題

研究課題/領域番号 21K00430
研究機関東京大学

研究代表者

平野 嘉彦  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 名誉教授 (50079109)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードプラハ / カフカ / 心霊思想 / 超心理学 / 認識論
研究実績の概要

本研究課題そのものを主題とする著書を、ドイツで上梓する計画は、収録される叢書の編者および出版社の合意のもとに、順調に推移しており、それにそって原稿を作成している。
他方、2022年3月に、Zoom によるシンポジウムに参加して、パネラーとして、ドイツにおける心霊思想ないし超心理学に関する招待講演をおこなったが、これは本研究課題に直接には関連しないものの、広義における同時代の認識論的なスキームに属するものであった。このシンポジウム記録は、加筆増補して、後記のように雑誌『未来哲学』第4号に公にした。
また2023年1月に、福岡大学で開催されたシンポジウム「精神物理学の起源と展望」に出席し、討議に参加した。これはグスタフ・フェヒナーの知覚測定法にたいするアンリ・ベルクソンの批判をめぐって展開されたが、それに先行するフランツ・ブレンターノとフェヒナーとの論争に、暗に関与するものであり、カフカにたいするブレンターノの影響を追求する本研究課題にも、参考になるものであった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍が終息しつつあるが、高齢のため、万一を懸念して、外国出張を控えており、外国人研究者との意見交換、ドイツないしオーストリアの大学および公立図書館での文献調査が思うにまかせないことが、その理由の第一にあげられる。くわえて、ドイツ語の研究文献に関しても、円安基調によって価格が高騰しており、購入を躊躇せざるをえないことも、その一因である。

今後の研究の推進方策

外国出張によって、外国人研究者との意見交換、ドイツ、オーストリアの大学および公立図書館での文献調査をおこなえるものと期待しているものの、これは、畢竟、外的な要因ないし自身の健康状態によって左右されるがゆえに、現時点では明確な計画として立案することができない。研究者とのメール交換、Zoom の使用等によって代替するにも限界がある。とりあえずは、国内の大学図書館に所蔵されている図書を貸借し、またすでに収集した文献を精読することによって、研究をすすめることとしたい。

次年度使用額が生じた理由

本年度も外国出張を断念した結果、その旅費相当額に剰余が生じた。その分、一定程度、国内での文献調査で代替した。今年度は外国出張をおこないたいと考えているが、外部的要因および自身の健康状態にもよることであり、確定的ではない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] ドイツにおける心霊思想、もしくは超心理学 ― デュ・プレルとシュレンク=ノッツィング2022

    • 著者名/発表者名
      平野嘉彦
    • 雑誌名

      未来哲学

      巻: 第4号 ページ: 5-27

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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