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2021 年度 実施状況報告書

デジタル世界言語地図による世界諸言語の遠い類縁関係の検証と解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K00471
研究機関弘前大学

研究代表者

山本 秀樹  弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (20200834)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード言語学 / 言語(類型)地理論 / 地理情報システム / 世界言語地図 / 類縁関係
研究実績の概要

本研究では、言語普遍性にまでは至らずに、基礎語彙以上に歴史的に変化を被りにくく、言語の骨格に関わる安定性の高い複数の特徴について世界最大規模のデータベースを構築し、世界諸言語について作製してきたGISによるデジタル世界言語地図に、それらの諸特徴に関して収集したデータを組み入れ、種々の地図表現を行う。そして、地図表現によって現れた分布を分析し、松本克己氏が提示したような遠い類縁関係を支持する分布が現れるのかを検証し、遠い類縁関係の真の姿を解明する。
そこで、本研究では遠い類縁関係の探求に有用と考えられる特徴として松本克己氏の取り上げた流音タイプ、形容詞タイプ、名詞の数カテゴリー、名詞の類別タイプ、重複、包括人称、動詞の人称標示、名詞の格標示といった、人類言語の遠い類縁関係の解明に有用と考える種々の言語特徴に関して、世界の可能な限り多くの言語からのデータを収集する必要がある。今年度は、まず人類言語の遠い類縁関係の解明に有用と考えるそれら種々の言語特徴に関して、どのような形のデータを収集していくべきかという具体的な基準を確定していった。当然のことながら、この種の研究では、言語データの収集が、最も多くの時間と労力を要する重要な作業となる。そこで、これまで申請者の研究の過程で集めてきた諸言語の記述・研究書や新たに購入した記述・研究書を利用して、今回定めた基準に従ってデータを収集していく作業に着手した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究に必要な言語特徴に関するデータを収集するための基準を具体的に定め、以前の科研費等の予算で集めてきた世界諸言語の記述書・研究書に加えて、入手可能な記述書・研究書を購入して諸特徴のデータの収集に着手することができたため。

今後の研究の推進方策

今後は、今年度定めた基準に基づいて、本研究の最も重要な基盤となるデータを、さらに多くの諸言語から収集していく。そして、収集したデータの言語名とデジタル世界言語地図の言語名を照合、統合していく。さらに、データが整った後、デジタル世界言語地図にそれらのデータを組み込み、種々の地図表現を行い、世界諸言語にどのような遠い類縁関係が存在するかを検証、解明し、最終的には結果を報告書にまとめる計画である。

次年度使用額が生じた理由

出版延期により未刊だった書籍が年度末にかけて納入された場合を考え、今年度中の助成金の使用を若干控えたため。次年度使用額は、翌年度助成金と合わせて、さらに諸言語の記述・研究書の購入に使用する計画である。

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公開日: 2022-12-28  

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