研究課題/領域番号 |
21K00493
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研究機関 | 神戸女学院大学 |
研究代表者 |
松尾 歩 神戸女学院大学, 文学部, 教授 (20593578)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ダウン症児 / 語彙構築 / 形状バイアス / 名詞 / 動詞 |
研究実績の概要 |
2021年度はコロナ禍のためデータ収集作業に制限がかかり次の事前準備を行なった。(1)形バイアス実験に使用する刺激動画を外注する企業を選定し、刺激動画の基本デザインを決定。刺激の一部の試作品を3月に受領した。(2)同意書及び質問紙の作成。(3)形バイアス実験の質問紙のパイロット試験の開始。まずはダウン症児10名のJCDI質問紙を保護者に記入依頼、分析結果から名詞と動詞のカテゴリー分類をし獲得順序を規定した。(4)令和5、6年度に予定されている本実験の参加者を募るため、東京のダウン症協会に協力を依頼。同時に神戸、大阪市内の親の会などの責任者たちとの連絡を通して、協力可能施設を収集することができた。コントロール 被験者として健常児20名の参加も募るので、コロナ禍でも実験に協力できる保育園を神戸市内で数園見つけることができた。(5)被験者がマスクをつけて選好注視法を実施することができるか、またコード化を正常に行うことができるかを検証するために5人の健常児に選好注視法を使ったパイロット試験に参加してもらい、データ収集からコード化までを行なった。マスクなしの場合と比較してマスクを着用したままの被験者でも実験を同様に行うことができることを実証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍のために保育園に関係者以外が入園することが許されなかった。また感染者数が減少した場合にも入園規制があり、パイロット調査をスムーズに実行できなかった。並びに選好注視法をマスクをつけた被験者を対象に実施可能であるという先行調査がなかったため、それを余分に実証する必要があり、それに時間を費やしたため遅れが見られた。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に選好注視法の形バイアス実験の刺激作成を完成させる。そして、感染状況が落ち着いている間に実験の実施、及び必要に応じて追加実験。JCDI質問紙を実施し、分析、解析作業を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)コロナ禍で保育園への入園が制限されており、実験を予定通り実行することができなかった。よって、被験者、参加保育園への謝礼、研究補助のアルバイト料が使用できなかった。 (資料計画)4月以降に感染者数の状況を見て実験を再開する予定なので、その際に研究補助のアルバイト代や謝礼として使用したい。
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備考 |
研究協力者:ネーグルズ教授作成
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