• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

危機言語教育に対する日本語教育の方法の適用(3)ー中級沖縄語教科書の作成ー

研究課題

研究課題/領域番号 21K00500
研究機関東京外国語大学

研究代表者

花薗 悟  東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 教授 (40334453)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード危機言語 / 沖縄語 / 琉球諸語 / 日本語教育
研究実績の概要

本研究はすでに科学研究費補助金により開発した『初級沖縄語』(2020年、研究社刊行)の教材開発の実績をふまえて中級沖縄語の教科書を開発することを目的とするものであり、これまで多くの研究・教育実践の蓄積のある日本語教育の方法論を危機言語である沖縄語の教育に対して適用するもので、危機言語の教育に第二言語(外国語)教育の方法論を試みるという取り組みである。これはまた研究代表者の日本語教育における経験、特に中上級日本語教科書の作成の経験に基づいたものであり、初級を終えた学習者にとって必要な技能や文法項目をどのように設定するかということをも考慮して、中級学習者のニーズに合った教材を作成することを目標とする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

大きな実績のある日本語教育でも初級の文法・語彙項目は比較的共通理解がある一方、中級以降はたまたま教材に採用した文章に掲載されていた文法事項や語を覚えるということになりがちであるが、これは言語教育一般においても仕方のないことであるといえるかもしれない。今回作成中の中級沖縄語教材も文法項目をどのように立項し、また語彙をどのように設定するかが大きな問題となっている。日本語教育ではCEFR(Common European Framework of Reference for Languages、「ヨーロッパ言語共通参照枠」)を参照して国際交流基金が作成したJFスタンダードに準拠した試みがなされているが、このB1レベル(初中級~中級)に準拠した教科書を参考に文法項目・語彙項目をどのように立てるかを模索しているところである。

今後の研究の推進方策

沖縄語の教材を作成するうえでは上で述べたような文法・語彙項目をどのように立てるかという問題があるが、現在でもラジオで放送されている『方言ニュース』を理解し、また辞書を用いればそのような文章を作成できる、あるいはその一歩手前の教材を開発することを目標とすることを当面の目標としたい。話者の現象が続いている中、教材の作成とそのもととなる研究が急務である状況は続いている。

次年度使用額が生じた理由

2022年度もコロナ禍のため現地調査ができなかったため。2023年度は現地調査にも赴き研究を加速させる予定である。

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi