研究課題/領域番号 |
21K00509
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研究機関 | 多摩美術大学 |
研究代表者 |
高梨 美穂 多摩美術大学, 美術学部, 准教授 (70756155)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 認知言語学 / 移動事象 / 言語習得 / 認知発達 / 事態把握 / 言語学 / 母語習得 |
研究実績の概要 |
本研究は、日本語移動表現はどのような過程により習得されるのか、そして事態把握の認知発達メカニズムとはどのような関係があるのか、理論的かつ実証的に明らかにすることを目的としている。そこで、母語習得研究に認知言語学的アプローチと発達心理学的アプローチを組み入れ、多面的な視点から移動事象の習得と認知発達メカニズムの関係性解明を試みる。 2021年度は、先行研究調査および研究手法を具体化し、研究骨子確立を目指した。移動事象についての調査、研究も進めた。また、実験をスムーズに開始するため、実験協力者獲得方法の検討と協力者募集の準備を進めた。 先行研究については、主として、言語学分野、発達心理学分野、描画に関する美術分野の文献調査を行った。本研究にとって非常に重要な位置を占めている一連の研究について再考する必要が生じ、そちらを重点的に取り組んだが、ほぼ終了した。移動事象についての調査、研究も進め、論文にまとめた。研究方法については、先行研究を参考に方法論を調査し、実験・調査用資料の検討を進めた。こちらについては上記した再考事項の一連の研究との兼ね合いから、修正が必要になる場合を考慮しながら進めた。実験研究者募集については、実験をスムーズに開始するために常に問題となるのが実験協力者をどう確保するかであるため、その方法を検討した。実験協力者獲得のために実験協力者のバンク化を進めることとし、ホームページの作成および改訂を行った。併せて、関係機関への声かけを含め、実験協力者の募集も開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
非常に重要である一部の先行研究について、信頼性を再考する必要が生じた。そのため該当先行研究を再検証し、該当研究に準ずる研究を本研究に組み込むかを検討した。これにより研究方法自体の再検討が必要となり、2021年度に予定していた実験手法の準備に進めなかったことから、実験手法に関わる作業が遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度には、2021年度に予定していた実験手法を確定させることから進めていく。2021年度に生じた一研究の見直しによる問題点を確認しつつ、それに伴う新たな実験準備を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究に重要な一部の先行研究について信頼性を再考する必要が生じたため、本研究方法の再検討が必要となった。それにより、2021年度使用費として計上し、予定してた実験手法の準備に取り組めず、実験手法に関わる作業が遅れた。こちらは2022年度に実施する。
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