同一のインプット(2編の人文学系の講義の談話)に対して、日本人大学生72名,留学生126名(中国語母語話者,韓国語母語話者各63名)の要約文の表現類型を情報伝達単位(CU)に基づいて分析することで、各受講者の要約文の表現のし方(パラフレーズ)だけでなく、そもそも理解のし方が異なっている可能性があることを、客観性的に提示できたことは意義があると考える。また、個人差が認められるが、日本人大学生、中国人・韓国人大学生を集団として捉えたときに、表現類型に一定の傾向が認められることも明らかになった。母語の特徴や教育の影響など様々な要因が考えられるが、講義理解の教育の基礎的研究として位置付けられる。
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