研究課題/領域番号 |
21K00639
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
秋田 美帆 関西学院大学, 日本語教育センター, 講師 (40784749)
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研究分担者 |
牛窪 隆太 東洋大学, 国際教育センター, 准教授 (80646828)
布施 悠子 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 日本語教育研究領域, プロジェクト非常勤研究員 (70782598)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 非母語話者日本語教師 / キャリア支援 / 日本語教師養成 / 教師の多様性 / アンケート調査 / 教師の属性 / 求人情報 |
研究実績の概要 |
本研究は、日本国内で日本語教師としての就業を目指す非母語話者及び国内の教育機関で就業している非母語話者教師を対象として、彼らのキャリア形成過程を明らかにするものである。本研究の目的は、以下の三点である。1)国内の教育機関で就業している非母語話者教師がどのようにしてキャリアを形成しているのかについて、その実態を明らかにする。2)養成段階の非母語話者がどのようなキャリアを望んでいるのかを明らかにする。 3)1)2)を踏まえ、養成段階の非母語話者に対するキャリア支援を行ううえでの課題や支援の在り方について検討し、提言する。 計画では目的1)を達成するためのインタビュー調査を実施する予定であったが、コロナ禍における影響を考慮し、初年度は目的2)を達成するため国内の日本語教師養成機関で学ぶ母語話者及び非母語話者を対象にアンケート調査を行った。 その結果、以下のことがわかった。養成段階の非母語話者のうち、すでに日本語教師にならないと決めている者が約1割いた。その理由として、国内で日本語教師になることの難しさが挙げられていた。一方、修了後に日本語教師になる意思のあるものは約9割いた。自国と日本では自国での就業を希望する者の方が多かった。その理由としても、国内で日本語教師になることの難しさが挙げられていた。 本調査を進める中で、「母語話者」「非母語話者」が求人票の中でどのように扱われているかを明らかにする必要があると考えた。そこで、日本語教師求人サイトに示された教師属性についての調査も行った。その結果、日本国内の求人においても少数ではあるが応募条件として母語話者を指定するものが見られることがわかった。養成段階の非母語話者が置かれている現状を把握する上で重要なデータを得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査計画では初年度にインタビュー調査を実施する予定だったが、コロナ禍での影響が続いていたため、非対面で実施可能なアンケート調査を先に実施することにした。また、調査計画にはなかった求人票調査も実施し、研究実績報告の通り、一定の成果が得られた。しかし、インタビュー調査については実施ができなかったため、(2)おおむね順調に進展しているとした。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は研究計画書に記載した初年度の計画に沿ってインタビュー調査を実施する。具体的には、初任(0-3年)・中堅(3-5年)に該当する国内の日本語教師養成機関を修了した非母語話者日本語教師を調査対象者とし、半構造化インタビューを行う。養成機関入学時から現在までの日本語教師としての経験や日本語教師を続けていく上での心の支えや妨げについて語ってもらう予定である。また、日本語教育機関の採用担当者へのインタビュー調査も予定している。なお、対面でのインタビュー調査は2022年度も難しい可能性があるため、Zoom等のビデオ会議ツールを用いた遠隔でのインタビュー実施も検討する。 また、2021年度の調査で明らかになったことを論文としてまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度実施する予定であったインタビュー調査を行わなかったため、次年度使用額が生じている。新型コロナウィルス感染症の状況次第ではあるが、インタビュー調査及び国内外の学会等参加の用途において、2022年度に使用する予定である。
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