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2022 年度 実施状況報告書

ブレンド型包括的機関英語学習プログラムの作成と成果の検証

研究課題

研究課題/領域番号 21K00648
研究機関東京海洋大学

研究代表者

高木 直之  東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (30272727)

研究分担者 内田 洋子  東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (50313383)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード機関英語 / ESP / ブレンド型学習
研究実績の概要

昨年度に引き続き、ブレンド型学習教材として、機関英語に関連したYouTubeビデオやわ  かりやすい図表、英語でかかれたサイトなどへのリンクを豊富に含んだ、主にリーディング用の教材を作成した。新たに作成したファイル数は15で、昨年度と合わせると68となる。昨年度が主に主機や船舶の運航に関するテキストであったのに対し、今年度は補器に重点を置き、ボイラや計測機器などの項目を充実させた。ボイラに関しては実際に「大阪ボイラ」を訪問し、作成中のボイラの写真なども撮影し、教材の一部に利用した。
研究代表者は、あと4年で職を辞すが、新たに採用される英語の教員でも、このリーディング教材を一から学習すれば、船上での基幹業務の概要と、それに必要な英語力にどのようなものがあるかを理解できるはずである。
これと並行してブレンド型学習教材を利用したカリキュラムの学習成果を計測するためのテスト(Before と After に使う2つのパターン)を作成した。テストは15問のリスニング問題と、25問の語彙・文法問題(いずれも多肢選択式)と、英語の動詞の時制と態が正しく使えるかどうかを判定する記述式の問題10問の合計50問からなり、およそ45分で実施可能である。
スニング問題は、写真を見て、4つの発話の中からもっとも写真の内容をよく表しているものを選ぶ「写真描写問題」5問と、質問が読まれ、これに対する解答としてもっとも適切なものを複数の選択肢から選ぶ問題10問で構成されている。リーディング問題の一部は、アイルランド人で、元機関長の英語母語話者とリモートシステムで会話しながら作成したもので、実際に機関室での業務でありえる状況を再現した実用的なものとなっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

機関業務をおこなうために必要な言語活動を営むにあたって必要な、文法事項(特に動詞の時制と態、疑問文)をまとめたネット教材「機関英語入門」をインターネット上に掲載し、(https://www2.kaiyodai.ac.jp/~takagi/engine/intro_to_EE.html)、必用となる動詞、形容詞、副詞、前置詞句などのリストを作成し、ムードルを利用して前もって学習させ、授業中には、自宅で学習してきた内容を前提とした、会話、リスニング、リーディングなどの言語活動をふんだんに盛り込んだ活動を行うという、ブレンド型学習によるカリキュラムを、東京海洋大学の専門科目である機関英語I,機関英語IIにおいて確立することができた。最終年においては、今年度に作成した機関英語テスト(二つのバージョンがあり、クラスを半分にわけて、1グループは Version A を授業前にうけ、Version B を授業後に受け、他のグループはその逆)を使って、ブレンド型学習プログラムの成果を検証する予定で、順調に推移していると言える。

今後の研究の推進方策

リーディングの教材に関しては、比較的新しい技術である dual fuel engine と、環境汚染対策として必要になってきた Low Sulfer Fuel について、書き足す予定。

今年度作成した機関英語テストを使い、機関英語IとIIを履修する前後での機関英語力を測定して、ブレンド型機関英語学習プログラムの成果を検証する。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍により、海外での学会での成果発表ができなかったため。
新年度には、研究代表者が会長を務めることとなった、IMLA-IMECの学会が開催予定で、海外渡航費はこれにあてる予定である。さらに日本の海事機関のJMETSや本学の練習船が航海する際にも、写真やビデをどを撮影し、本学学生が実際に訓練を受ける練習船での様子を機関英語教材に取り入れたい。そのための旅費としても、予算を使う予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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