5文型はCooper and Sonnenschein(1889)で提示され,Onions(1904)で昇華されたForms of the Predicateが源流となり,日本では細江(1917)で初めて本格的に提唱されたとされてきた。本研究は,史的研究により①細江(1917)より前に日本に統語分析が移入され,独自の発展を遂げた経緯,②細江(1917)以降,現行型5文型が日本に普及していく過程,③戦後新学制となった日本でOral Methodによる教育がなされる中で1958年に告示された第2回改訂中学校学習指導要領で5文型が提示されるまでの過程を初めて明らかにした。
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