研究課題/領域番号 |
21K00700
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
鈴木 渉 宮城教育大学, 大学院教育学研究科高度教職実践専攻, 教授 (60549640)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | フィードバック / 第二言語習得 / 学習者内要因 / 学習者外要因 / 振り返り / 書き直し / 誤り |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、学習者内の要因(例:習熟度、分析能力、不安、年齢)や学習者外の要因(例:文法項目の種類、フィードバックの種類)がフィードバックの効果をどの程度説明できるのかを解明することである。2021年度は、その予備調査や結果に基づく論文執筆・発表、研究成果を外国語教師を対象としたワークショップ等で共有した。 予備調査では、2つの大学の学部学生を対象とし、フィードバックへの態度や信念(例:どのような種類を好むのか、有効性をどのように考えているか、フィードバックを受けたらどのように処理・行動するか)を質問紙を用いて調べた。 予備調査の一部の結果をまとめ、「第二言語ライティングにおける書記訂正フィードバックとその振り返り、書き直しに関する態度と行動:認知モデルの提案と予備的調査の報告」という論文を『東北英語教育学会紀要』(第42号、49-64頁、2022年3月、査読有)を出版した。 本研究の成果の一部を、小・中・高等学校及び大学等の外国語教師を対象とした教員研修で紹介し、教師がフィードバックを与える際に考慮しなければならい点を紹介し、理論と実践の往還を目指した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度は、新型コロナ感染症等による影響があり、中学校や高等学校での調査は困難であったが、大学生を対象に2つの予備調査や一部の結果に基づいて論文を執筆したり、研究の内容を研究者や小中高の教師と共有する機会を多く持ったりすることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度も、新型コロナ感染症等の影響があると考えられるが、まず、2021年度の予備調査の内容を改良し、中学生、高校生、大学生を対象とした質問紙調査を引き続き行い、フィードバックの効果に影響を及ぼす要因の解明を目指す。次に、2021年度の予備調査や2022年度の調査結果を学会や研修会等で発表し、研究者や小中高の英語教師と意見交換する機会を多く持つ予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度は、新型コロナ感染症等により、小・中・高等学校、大学等での調査や実験が困難であったこと、国内外の学会に参加することが困難であったことが、残額が生じた主な原因である。 2022年度は、新型コロナ感染症等の影響は引き続き想定されるが、まず、紙媒体だけではなく、インターネットを利用した質問紙調査等を行っていきたい。また、国内外の学会に積極的に参加し、国内外の研究者や外国語(英語)教師と意見交換を行い、理論と実践の往還を目指す。
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