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2021 年度 実施状況報告書

小学校英語における学習者を育てるWashbackとCEFRを参照した指導のあり方

研究課題

研究課題/領域番号 21K00723
研究機関北星学園大学短期大学部

研究代表者

白鳥 金吾  北星学園大学短期大学部, 短期大学部, 准教授 (40733689)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード授業分析 / 指導観 / 質的分析 / CEFR / 英語4技能テスト / Washback
研究実績の概要

小学校英語における学習指導と学習評価のあり方をテーマに調査・研究に従事し、授業者及び児童の言語活動や活動時間等の実態を把握・分析するとともに、授業者へのインタビュー、及び児童への質問紙調査を実施した。小学校英語教育学会(JES)において学会発表を行うとともに、本研究の成果をまとめた研究論文「授業分析の手法を用いた外国語科授業の比較―教師の指導観がどのように影響するのか―」が、JESの学会誌(JES Journal Vol.22)に掲載された。
本研究では、
1) 授業分析手法であるCommunicative Orientation of Language Teaching. Observation Scheme(COLT)により、小学校外国語科の授業においても、コミュニケーション志向という指標を通して、授業者一人一人の授業の特徴を客観的に捉えるだけでなく、他の授業者と比較することで、授業の共通点や相違点を明らかにすることができた。
2) 面接調査の結果をGrounded Theory Approach(GTA)の手法を用いて分析し、COLTによって確認された授業の特徴や授業の背後にある文脈を明らかにし、同一の学習指導案であっても、授業者の指導歴やビリーフが授業の活動形態や活動内容に影響を及ぼすことが確認された。一方、活動形態や活動内容が必ずしも授業者のビリーフを忠実に再現しない場合もあることが明らかとなった。
なお、英語4技能テストを受験した本研究協力者を対象に、WashbackとImpactの観点から質問紙調査を実施し、望ましい学習評価のあり方についての研究に着手している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コロナ禍の影響を受け、国内や海外での関係機関での調査を実施できなかったが、研究の拠点である道内での調査・研究は計画通り遂行できたことから、学会発表や論文執筆に支障はなく、研究はおおむね順調に進展した。

今後の研究の推進方策

今後は、以下の(1)から(3)の方策により研究を推進する。
(1) ケンブリッジ大学英語検定機構が児童向けに開発した英語4技能テスト及び受験者への質問紙調査の結果についてWashbackとImpactの観点から分析し、論文を執筆する。
(2) 研究概要の欄で言及した研究論文の結果に基づき、2回目の授業観察及び授業者へのインタビュー(本年1月実施)を実施したことから、前回調査との比較・検証を行い、新たに論文を執筆する。
(3) 早期英語教育の学習指導や学習評価において先進的な研究を行っている教育・研究機関において調査研究を行う。なお、国内外での調査を予定しているが、コロナ禍の状況を踏まえて研究を遂行する。

次年度使用額が生じた理由

当初計画では、現地で授業観察を行った指導教員にインタビューをする予定であったが、オンラインで実施したことにより、経費削減に結びき、結果として予定使用額を下回った。次年度は、テスティングと学習評価、小学校英語教育関係図書の購入のほか、調査研究旅費、人件費・謝金、英文論文執筆の校閲費などを予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 授業分析の手法を用いた外国語科授業の比較 ― 教師の指導観がどのように影響するのか ―2022

    • 著者名/発表者名
      白鳥 金吾、志村 昭暢
    • 雑誌名

      JES Journal

      巻: 22 ページ: 86-101

    • 査読あり
  • [学会発表] 授業分析の手法を用いた外国語科授業の比較2021

    • 著者名/発表者名
      白鳥 金吾、志村 昭暢
    • 学会等名
      2021年度JES関東・埼玉大会

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公開日: 2022-12-28  

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