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2022 年度 実施状況報告書

アクティブ・ラーニング型大学英語授業におけるTAの授業参加法のモデル化

研究課題

研究課題/領域番号 21K00734
研究機関大阪大学

研究代表者

岡田 悠佑  大阪大学, 大学院人文学研究科(言語文化学専攻), 准教授 (70551125)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード英語教育 / ティーチングアシスタント / フィードバック / ピア活動 / 会話分析 / EAP
研究実績の概要

2022年度の具体的な研究実績として挙げられるのは、これまでに採集した対面授業での学生のパフォーマンス課題後のフィードバック場面 (ポスト・パフォーマンスフィードバック) での教員とTAとの協働の分析を、相互行為をつうじた専門家の見識 (professional vision) のマルチモーダルな具現化と体得という観点から微視的分析をまとめた次の2点である。
(1) JALT2022 (全国語学教育学会第48回年次国際大会) という国内研究大会での、Conversation Analysis of TA's Mediated Participation in EAP Classrooms という題目での発表、そして
(2) Digital Meeting for Conversation Analysis 2022 での国際研究大会での、Co-operative action for disciplined perception: Microanalysis of team-teaching with TA in English for academic purposes classrooms という題目での発表である。
(1) では、ティームティーチングという観点から、学生のプレゼンテーションに対するTAのフィードバックをどのように教員が広い拡張することで、TAのフィードバックの意味が専門家の見識として具現化されていくのか、をマルチモーダルな動作への言及を含めて明らかにした。(2) では学生のプレゼンテーションに対するTAのフィードバックに続く教員のフィードバックを対象とし、TAの発言を下敷きとして教員がいかに断定的に重要度が高く学生のプレゼンテーション全般に当てはまるものとして修復することで、TAの発言をいかに聞くべきかを指導している様子を明らかにし。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究資料採集状況、研究資料分析状況、そして成果発表状況の3点とも順調に進めることが出来たため、おおむね順調に進展しているとすることが出来る考える。
【研究資料採集状況】 オンラインビデオ会議システムを介した遠隔リアルタイム型授業5クラス合計75授業時間分でのTAの参加したピア活動 (学生間での発表とディスカッションによるグループワーク) と教師先導型のポスト・パフォーマンスフィードバック場面での教師とTAの協働、そして対面授業4クラス合計60授業時間分でのTAの参加したピア活動 (学生間での発表とディスカッションによるグループワーク) と教師先導型のポスト・パフォーマンスフィードバック場面での教師とTAの協働、これらの研究資料を新たに採集することが出来た。
【研究資料分析状況】 (1) 対面授業での教師先導型のポスト・パフォーマンスフィードバック場面での教師とTAの協働、そして(2) オンラインビデオ会議システムを介した遠隔リアルタイム型授業でのTAの参加したピア活動 (学生間での発表とディスカッションによるグループワーク) 、これら2点に対する会話分析を進めることが出来た。
【成果発表状況】  対面授業での教師先導型のポスト・パフォーマンスフィードバック場面での教師とTAの協働に関して、国内研究大会そして国際研究大会それぞれ1件 (合計2件) で成果発表を行うことが出来た。準備中の成果発表としては、オンラインビデオ会議システムを介した遠隔リアルタイム型授業でのTAの参加したピア活動 (学生間での発表とディスカッションによるグループワーク) の分析をワーキングペーパーとしてまとめている (2023年上半期に発表予定)。

今後の研究の推進方策

学生のパフォーマンス課題後のフィードバック場面 (ポスト・パフォーマンスフィードバック) での教員とTAとの協働を見てきたが、2022年度までの研究で一区切りをつけることが出来たと考える。今年度 (2023年度) は、2022年度に行った2件の研究発表を論文として発表することを目指して研究をすすめる。
また、オンラインビデオ会議システムを通じての遠隔リアルタイム型でのポスト・パフォーマンスフィードバック) での教員とTAとの協働についても分析を行い、対面授業でのものとの比較を行うことを検討している。
今年度はさらに、教員の参加しない学生間グループワークにTAがどのように参与するのか、ということをマルチモーダル会話分析を用いて分析する。またオンラインビデオ会議システムを通じての遠隔リアルタイム型のグループワークと教室内での対面の学生間グループワークのデータを両方採取することが出来たので、この両者の比較も含めながら、ピア活動に対するTAのどのような参加が学生にどのような学習をもたらすことが出来るのか、あるいは妨げてしまうのか、を具体的な相互行為のやり方・手続きとして明らかにすることを目指す。

次年度使用額が生じた理由

2022年度はCOVID-19によるパンデミックが収束しておらず、対面で行われる国際研究大会への旅費に使用予定だったものが使用出来なかったためである。
2023年度は国際学会への参加によって助成金を有効に使い研究を進展させることを計画している。また、2022年度に新たに採集したデータの書き起こしにも助成金を使用することで、研究の速やかな進展を計画している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Conversation Analysis of TA's Mediated Participation in EAP Classrooms2022

    • 著者名/発表者名
      Yusuke Okada
    • 学会等名
      JALT 2022 (全国語学教育学会 第48回年次国際大会)
  • [学会発表] Co-operative action for disciplined perception: Microanalysis of team-teaching with TA in English for academic purposes classrooms2022

    • 著者名/発表者名
      Yusuke Okada
    • 学会等名
      Digital Meeting for Conversation Analysis 2022
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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