研究課題/領域番号 |
21K00743
|
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
マスワナ 紗矢子 東京理科大学, 教養教育研究院葛飾キャンパス教養部, 准教授 (60608933)
|
研究分担者 |
山田 浩 高千穂大学, 商学部, 准教授 (80824763)
町田 章 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 准教授 (40435285)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 学術目的の英語 / EAPライティング / ジャンル |
研究実績の概要 |
本年度は、包括的なライティング指標に必要なさまざまな視点からの研究を行った。まず、生成AIの影響について、理系大学院生の研究活動における生成AI活用状況を理解するために、使用場面や方法に関するアンケート調査およびインタビュー調査を実施した。論文執筆、特に英文の正確さのために使用されていた結果を踏まえ、評価を含むライティング指導への影響を検討した。さらに、複数ジャンルの関係について、エッセイ評価とプレゼンテーション評価の関連性を分析した。授業内で実施した当該2つのジャンルの評価項目について、同じ項目を用いることが一部可能なことから、複数のEAPジャンルに共通する評価指標や指導方法を提案した。また、大学生のスピーチをEAPの観点から評価するアンケート調査およびインタビュー調査を実施し、大学生のEAPジャンルへの認識を明らかにし、その結果をEAPライティング指標や指導にも活かす方法を考察した。そして研究論文に関連する新しいジャンル(ビデオ・グラフィカルアブストラクト)の特徴を整理し、修辞構造、内容、読み手と著者の関係性、マルチモダリティなどの項目から分析を加え、隣接ジャンルとの共通性や相違点について検討した。また最新の引用方法について、分野間による違いを探るために論文のコーパス分析および専門家のインタビュー調査を行った。以上の研究結果を用いて包括的なEAPライティング指標および評価ルーブリック開発を進めた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
作成したライティング指標を学生の指導に使用し検証することがまだ終わっていない。また、専門教員からのフィードバックがさらに必要である。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究の過程において明らかになったAIの影響や新たなジャンルについて追加すべきと考えられる項目を含めたライティング指標のプロトタイプを学習者が使用し、その効果とフィードバックを検証する。それらをもとに評価ルーブリックの構築を進め、国内外の学会や学術誌などを通じて、研究成果を発信する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
学会での発表が一部オンラインになったことや専門教員へのインタビュー調査の一部が次年度となったことにより次年度使用が生じた。次年度では、学会での発表およびインタビュー調査のために使用する予定である。
|