研究課題/領域番号 |
21K00755
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
与那覇 信恵 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 准教授 (30522198)
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研究分担者 |
高橋 秀夫 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 教授 (30226873)
竹蓋 順子 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 教授 (00352740)
土肥 充 國學院大學, 教育開発推進機構, 教授 (00323428)
阿佐 宏一郎 文京学院大学, 外国語学部, 准教授 (30558804)
森川 セーラ 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 准教授 (80506882)
ハリントン ルーク 千葉大学, 国際未来教育基幹, 特別語学講師 (70636274)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 英語教材 / 専門英語 / 聴解力養成 / 人文科学 / 社会科学 / Web教材 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、高い効果が実証されている英語聴解力養成のための指導理論「三ラウンド・システム」(竹蓋, 1997)に基づき、人文科学および社会科学分野の英語CALL教材を開発することである。同指導理論に基づいた専門英語教材として既に開発されている科学・医療・園芸・芸術分野の教材がカバーしていない文系分野の専門英語教材の開発により、より多くの大学生に英語による専門授業の受講や留学を実現できる英語力を養成することを目指している。 本研究で開発する人文科学、社会科学、計2種の教材は、それぞれ30~50時間の学習を必要とする独学が可能なWeb教材とする。開発にはそれぞれ2か年を想定しているが、2年目には2つの教材の開発を並行して行うことで、3か年で完成させる計画であった。 英語聴解力養成用教材の開発は大きく分けて2段階に分けられる。第一段階は教材の素材となる動画素材の作成、第二段階は独学用の教材とするために必要なタスク、ヒント、学習をサポートするための各種情報からなるコースウェアを開発し、コースウェア、動画、音声、静止画を教材プログラムに組み込むことである。2020年度には、主に第一段階の教材の素材となる動画の撮影を行った。人文科学分野の教材の素材として、言語学、考古学、文化学、美術史の講義、社会科学分野の教材の素材として、経営学、経済学、メディア、法定翻訳の講義を、各専門家に依頼し撮影した。さらに、撮影した動画から教材で使う部分を選定し、編集作業を行った。また、コースウェア作成前に必要な英文スクリプトの作成、辞書情報の作成に加え、動画素材の内容に関連する静止画を選定し購入した。以上により、2年目以降に行うコースウェア開発の準備が完了した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の計画では、動画素材の撮影は初年度と2年目の2年間かけて行う予定であったが、教材のための講義を依頼できる専門家を順調に見つけることができ、2種の教材で使う全素材を撮影することができた。また、それに伴い、動画編集、英文スクリプトの作成、静止画の収集作業も前倒して行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度には、6名の研究分担者と協力して、2種の教材のうち1つ目の社会科学分野の教材中を完成させる。まず、タスク、ヒント、学習をサポートするための各種情報からなるコースウェアを7月末までに完成させる。次に8~9月で、コースウェア全体の確認と修正作業を行う。10~11月には、完成したコースウェアを教材プログラムに組み込み、12月に辞書情報等の音声録音を行う。画面数約2,000枚程度の教材となる見込みである。1月には、研究代表者と分担者による教材全体の形成的評価とデバグを実施し、最後に学生による形成的評価を実施する。以上により、年度末に教材を完成させ、2023年度から授業で使用可能にすることを目指す。 翌年の2023年度には、同工程で人文科学分野の教材を完成させる計画である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画よりも進んだため、次年度予算を前倒しして、教材の素材となるすべての動画撮影・編集等を実施した。しかし、申請した時点で行う予定であった音声録音と静止画購入の一部を次年度に持ち越すことになったため。
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