研究課題/領域番号 |
21K00787
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研究機関 | 獨協大学 |
研究代表者 |
長崎 睦子 獨協大学, 外国語学部, 教授 (90406546)
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研究分担者 |
折本 素 愛媛大学, 教育・学生支援機構, 教授 (20194649)
ARMITAGE KRISTIN 京都橘大学, 国際英語学部, 助教D (70765809)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 非言語コミュニケーション要素 / ルーブリック / スピーキング |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、日本人大学生のグローバルな英語コミュニケーション能力の育成を目指し、オンライン動画投稿型学習プラットフォーム(Flip)を用いた新たなリハーサル (口頭練習) 法を開発し実践することである。このプロジェクトの3年目に相当する本年は(1)スピーチにおける非言語コミュニケーション要素を評価するルーブリックの開発、(2)Flipを用いたリハーサル法は学習者の非言語および言語コミュニケーション力を向上させるかを検証する教室研究を実施した。
具体的には、次のことを実施した。 ①学習者の非言語コミュニケーション要素の使用とその評価に対する英語教師の考えや信念を明らかにするために、前年度に、英語教師53名(英語ネイティブ話者27名,英語ノン・ネイティブ話者26名)にアンケートと内6名にインタビューを実施していた。本年度は、そのデータを分析し考察した結果を論文にまとめ発表した。 ②上記研究の結果を基に、スピーチにおける非言語コミュニケーション要素を評価するルーブリックを作成した。 ③英語スピーキング・クラスを受講する国立大学1年生の計68名(2クラス)に、約5週間にわたってFlipを用いたリハーサル法とクラスメートの動画を見てコメントをするピア・フィードバックに取り組んでもらった。スピーチの事前・事後テストを実施し、リハーサルやピア・フィードバックを通して、スピーチにおける言語・非言語コミュニケーション・スキルがどのように発達したかを調査する教室研究を実施し、分析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、オンライン動画投稿型学習プラットフォーム(Flip)を用いた新たなリハーサル (口頭練習) 法の開発・実践を目指しているが、3年目に予定していた内容をほぼ順調にすすめることができた。具体的には、2年目までの研究結果をもとに、スピーチにおける非言語コミュニケーション要素を評価するルーブリックを作成することができた。また、本プロジェクトの要である「Flipを用いたリハーサル法とピア・フィードバックは学習者の言語・非言語コミュニケーション力の向上に貢献するか」を検証する教室研究を実施し、問いに答えるために必要なデータを収集することができた。さらに、開発したルーブリックを使用して、学習者の非言語コミュニケーション要素の評価を無事行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
本プロジェクトの最終年となる。そのため、本研究の要の問いである「オンライン動画投稿型学習プラットフォーム(Flip)を通したリハーサル法とピア・フィードバックは、学習者の言語・非言語コミュニケーション能力の向上に貢献するか」について、これまで収集したデータを基に分析、考察し、その結果を国際学会や論文にて発表する。また、本研究は実践的な内容であるため、4年間の研究を通して得られた示唆を基に、日本人大学生の英語スピーキング力向上に向け、Flipを用いたリハーサル法を効果的に用いる方法をワークショップなどを通して、広く提示していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
3年目に出席を予定していた国際学会の出席を取りやめたことに伴い、予定していた旅費が残ったためである。
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