研究課題/領域番号 |
21K00800
|
研究機関 | 桜花学園大学 |
研究代表者 |
加藤 あや美 桜花学園大学, 保育学部, 准教授 (40410881)
|
研究分担者 |
大橋 由紀子 ヤマザキ動物看護大学, 動物看護学部, 准教授 (40589793)
片桐 徳昭 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (60734829)
投野 由紀夫 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (10211393)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 早期英語教育 / イマージョン・プログラム / コーパス構築 / 教育指標 |
研究実績の概要 |
これまでの計画では、幼児期の英語教育において導入されている英語イマージョン・プログラムの効果要因測定を行うために、日本国内のインターナショナルプリスクールの授業内もしくは保育現場内の発話、活動、インタラクションに関する詳細を可視化するための英語イマージョン・プログラムコーパスの構築を目指すものであった。さらに、英語イマージョン・プログラムを実践している保育もしくは教育施設へ赴き、(1)授業風景や保育現場の録音・録画、またそれらの書き起こしを行い、コーパスデータを蓄積すること、(2)得られたデータをもとにコーパスの設計・構築に主に取り組む予定であった。そのため、愛知県内及び神奈川県内のインターナショナルプリスクールを対象とし、教育・保育現場にて録画や録音をすることを検討していたが、新型コロナウイルスの影響が残っており、教育・保育現場での十分な調査の実施が困難な状況となってしまった。 そのような状況から、当初予定していた調査より規模を縮小した形の調査として、日本で実践されている英語イマージョン・プログラムの教育・保育現場と英語を母語もしくは第一言語として使用しているオーストラリアの保育現場での調査を試みることとし、オーストラリアの保育現場にて収集した録音・録画データの整理を一昨年度に引き続き行った。また、そのデータと比較を試みる日本国内(愛知県及び神奈川県)の英語イマージョン・プログラム実践園に訪問して収集したデータ整理も引き続き行った。 今後は、オーストラリア及び日本にて収集・整理したデータの書き起こし作業を継続しコーパス化することで、英語を母語もしくは第一言語としているオーストラリアの保育現場で使用されている英語表現との比較を試み、日本の教育・保育施設における英語イマージョン・プログラムとの分析につなげていく予定をしている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の計画では、日本国内の英語イマージョン・プログラムを実践しているインターナショナルプリスクールと呼ばれるような教育・保育施設数か所にて、授業内及び保育現場内における発話・活動・インタラクションの様子を直接現場にて録音・録画する等の調査を行う予定をしていた。しかしながら、新型コロナウイルスの影響が残っており、実際の教育・保育現場の教室内に直接入って行うような調査が困難な状況が続いていた。また、研究代表者が体調を崩したため、研究それ自体の中断を余儀なくされた。そのため、教育・保育現場でのデータ収集に予定よりもかなり多くの時間を要しており、研究が滞り、進捗状況が遅れている。 新型コロナウイルス及び研究代表者の体調不良の状況が少しずつ改善されてきているため、実践的な研究部分に着手していく予定をしている。
|
今後の研究の推進方策 |
2024年度は昨年度に引き続き、オーストラリアの保育施設における録音・録画データを比較可能な状態にするため、データの書き起こし作業を継続し、それらのコーパス化、また録画データを詳細に観察することによる質的な分析も継続して行っていく予定をしている。 また、それと同時進行で日本国内(愛知県及び神奈川県)の保育施設で収集した録音・録画データの書き起こし作業を行い、オーストラリアの保育現場のデータと比較検討が可能となるよう、上記と同様のコーパス化を行っていく。さらに、日本の保育現場の録画データの観察も行い、質的な部分においても日本とオーストラリアの保育実践にて用いられている英語表現の比較も試みる。 今後は、研究にて得られた結果や知見を学会等において発表し、研究成果について発信していく予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
本研究は、日本国内のインターナショナルプリスクール等の英語イマージョン・プログラムを実践している教育・保育現場に調査のため訪問することを予定していたが、新型コロナウイルスの影響が残っていたことから、実際の現場に訪問することが叶わなかった期間があった。また、研究代表者が体調を崩したことから研究自体が滞ってしまい、予定通り研究を進めることができなくなってしまった。 今後は、上記の問題が解消されつつあるため、共同研究者との打ち合わせや研究成果を発表するための学会参加等において旅費として主に使用することを予定している。また、研究が滞っていた期間に購入予定をしていた物品等の購入に当てることも予定している。
|