研究課題/領域番号 |
21K00803
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研究機関 | 福井工業高等専門学校 |
研究代表者 |
藤田 卓郎 福井工業高等専門学校, 一般科目(人文系), 准教授 (70735125)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | TBLT / macro-evaluation / micro-evaluation |
研究実績の概要 |
令和3年度は、タスク・ベースの言語指導 (task-based language teaching, 以下、TBLT)の理論的枠組みの整理、タスクシラバスの開発、指導法の検討を行った。まず、一定期間TBLTプログラムを行いその効果について調査した研究と、個々のタスクが文脈の中でどのように機能するかを調査した研究の2つの観点から先行研究を収集し、どのような文脈でどのような指導が行われているのか、どのような観点からデータが収集・分析されているのか、どのような結果が得られているのかについて検討した。その結果、TBLTプログラム全体の効果というプロダクトの視点と、プログラム中何が起きているのかというプロセスの視点の両方からTBLTプログラムの効果を検証した研究は限られており、プロダクトとプロセスの両方の視点からTBLTプログラムの効果を検証する必要性が明らかになった。また、日本の文脈で行われた研究については、TBLTを実践した事例は多々見られるものの、プログラム全体の効果やタスク遂行のプロセスを体系的に研究したものは限られており、日本の文脈におけるこれらの研究の必要性が明らかになった。 その後、タスクの開発と指導法の検討を行った。具体的には、理工系の題材を用いた絵描写タスク、ジグソータスク、協働ライティングタスクをそれぞれ2種類ずつ作成した。また、プログラム評価をどのような観点から行うかについて検討し、測定具の開発を行った。その後、作成した測定具とタスクを用いて予備調査を実施し、データを収集した。収集したデータは学習者の気づきや機械翻訳の使用といった側面から分析が行われた。また、予備調査の結果をもとに本調査の計画を検討し、測定具の調整を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和3年度の研究計画では、TBLTの理論的枠組みの整理とタスクシラバスの開発を行う予定であった。本年度は、TBLTプログラムを施行し評価を行った先行研究と、個々のタスクが文脈の中でどのように機能するかを調査した先行研究を収集し、分析を行った。その後、本研究のプログラム評価で使用するためのタスクの作成、指導法の検討を行った。また、プログラム評価の観点を先行研究に基づいて整理しながら測定具の一部を開発した。そして、作成したタスクや測定具を活用して予備調査を行い、本調査の計画を検討した。これらの点から、当初計画した予定に沿っておおむね順調に研究が進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度には、開発したタスクや測定具をもとに実際にシラバスを施行し、タスクの評価のためのデータの収集を行う。その中で、学習者が具体的にどのような側面に注意を向けてタスクを遂行しているのか、タスクを行う中で言語習得が実際に起こっているのか、タスクについてどのような認識を持っているのか、TBLTプログラムを経て学習者の英語能力がどのように変容するのか、といった観点について収集したデータを分析し、検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和3年度には、新型コロナウィルスの影響により多くの学会がオンライン開催となり、当初予定していた旅費の使用ができなかった。令和4年度において、すでにアクセプトされている国際学会への出張等に使用する予定である。
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