• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

タスク・ベースの英語授業が高専生の英語能力や情意面に与える効果の検証

研究課題

研究課題/領域番号 21K00803
研究機関福井工業高等専門学校

研究代表者

藤田 卓郎  福井工業高等専門学校, 一般科目(人文系), 准教授 (70735125)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードTBLT / macro-evaluation / micro-evaluation
研究実績の概要

令和4年度は令和3年度に検討したタスク・ベースの授業(Task-Based Language Teaching, 以下、TBLT)の実践および効果の測定を行った。授業は4月半ばから7月半ばの約3ヶ月に渡って行われた。絵描写タスク、ジグソータスク、協働ライティングタスクをメインタスクとした授業実践を1サイクルとし、2サイクルの実践を行った。
各タスクはそれぞれ事前タスク(pre-task)、メインタスク、事後タスク(post-task)の枠組みで行われた。事前タスクにおいて、学習者はタスク遂行に必要な語彙を学習した。絵描写タスクやジグソータスクでは、事前準備時間が与えられ、メインタスク遂行の準備を行った。メインタスクは全てペアで行われた。タスクのトピックは、全て理科の実験に関するものであった。
事後タスクでは、内容面の振り返りと言語面の振り返りが行われた。内容面の振り返りについては、タスクをどの程度うまく遂行することができたかについて、評価基準に基づいて自己評価した。言語面の振り返りについては、タスクをうまく遂行するために必要とされる言語形式について、辞書や機械翻訳などを使用しながら可能な限り多く列挙した。絵描写タスクやジグソータスクでは、列挙された表現を使って同じタスクを繰り返し行った。協働ライティングタスクでは、モデル英文が与えられ、自身の書いた英文とモデル上の英文を比較した。
タスクの取り組みの過程を調査するために、数名のペアを対象に授業中のやりとりを録画・録音した。各授業実践の最後には、授業についての質問紙調査を行った。また、学習者のタスクの遂行能力についての変容を調査するために、TBLT開始前後にそれぞれ事前・事後テストを行った。事後テスト終了後、TBLTについての学習者の認識を調査するために質問紙調査を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和4年度はデータ収集計画の検討、測定具の開発、予備調査の実施を行う予定であった。しかし、そのほとんどを令和3年度に終えることができたため、令和4年度にタスク・ベースの授業を実施し本調査を開始することができた。また、必要なデータを収集することができたため、今後は得られたデータを詳細に分析し、高専におけるTBLTの有用性について様々な側面から検討する予定である。これらの点から「おおむね順調に進展している」と判断する。

今後の研究の推進方策

得られた量的・質的データをもとにTBLTの効果について様々な観点から分析を行う。具体的には、TBLT全体の評価であるマクロ評価(macro-evaluation)と個々の授業の評価であるマイクロ評価(micro-evaluation)を組み合わせながら、タスクの遂行能力の変容、TBLTに対する学習者の認識、タスク中のエンゲージメントの度合い、母語の使用など多様な観点からデータを分析する。そして、TBLTが高専の英語教育にどのような意義をもたらすのかについて検討していく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] タスクのマイクロ評価から考える実践研究2022

    • 著者名/発表者名
      藤田卓郎
    • 学会等名
      外国語教育メディア学会(LET)第 61 回全国研究大会
    • 招待講演
  • [学会発表] Learners' use of machine translation during a collaborative writing task: A case study2022

    • 著者名/発表者名
      Takuro Fujita, Natsuko Shintani
    • 学会等名
      20th Asia TEFL-69th TEFLIN-5th iNELTAL
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi