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2021 年度 実施状況報告書

イギリス帝国の不都合な過去とは何だったのか?隠蔽された文書を用いた地域横断的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K00814
研究機関早稲田大学

研究代表者

佐藤 尚平  早稲田大学, 文学学術院, 准教授 (70597939)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード記憶
研究実績の概要

本研究は、イギリス帝国と世界中の植民地についての研究であり、その焦点は帝国主義時代と現代とをつなげる植民地独立期にある。20世紀初頭に最盛期を迎えたイギリス帝国は、二つの大戦で疲弊し、各植民地は独立へと向かった。その過程でイギリス帝国が不都合な過去の記録を隠蔽したのではないかと長年疑われてきたが、その詳細は謎に包まれていた。そうした中、かつて隠蔽されたはずの文書群がロンドンで偶然「発見」されるという出来事が近年あった。
植民地独立という大混乱期に、世界各地の植民地で膨大な資源を投じてまでイギリス帝国が隠蔽しようとした不都合な過去とは何だったのか?本研究では、ロンドン郊外に集約された文書群を読み解き、さらに各旧植民地に残された史料と照合し地域横断的な検証を行っている。
4年間の研究計画の初年にあたる本年度は、イギリスでの史料調査とマルタでの史料調査を実施することを当初は計画していた。新型コロナウィルスの影響により、これら全てを実施することは叶わなかったものの、イギリスで予定していた調査の一部は実施することが出来た。さらに、Association for Asian Studiesの年次大会でオンラインながら研究報告を行うこともできた。海外調査を研究手法の主軸に据えている本研究課題にとって、新型コロナウィルスの影響による様々な行動制限は大きな障害となった。しかしそうした中でも研究に一定の進展があったことは特筆されよう。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウィルスの影響による様々な行動制限により、当初予定していた海外調査を全て行うことは困難であった。そうした逆風にあって、一定程度は調査を進めることができ、また国際会議での報告も行うことが出来た。

今後の研究の推進方策

新型コロナウィルスの影響を含む社会状況の変化を注視しつつ、可能な時期に海外調査を行いたい。

次年度使用額が生じた理由

今年度は新型コロナウィルスの影響で海外調査等に大きく制約がかかったため、次年度に調査を行うために予算を繰り越した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Selective amnesia underpins collective memory: a preliminary comparison of the British and Japanese empires’ destruction and concealment of sensitive colonial records across Asia2022

    • 著者名/発表者名
      Shohei Sato
    • 学会等名
      Association for Asian Studies 2022 Annual Conference, Honolulu and Online
    • 国際学会

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公開日: 2022-12-28  

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