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2023 年度 研究成果報告書

出雲赤穴氏関係史料から探る中世後期武家領主の存在形態と行動様式

研究課題

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研究課題/領域番号 21K00834
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03020:日本史関連
研究機関愛媛大学

研究代表者

川岡 勉  愛媛大学, 教育学部, 研究員 (90186057)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード中世 / 武家領主 / 存在形態 / 行動様式
研究成果の概要

本研究は、中世出雲の山間領主であった赤穴氏の関係史料を手がかりに、中世後期の権力秩序の中における武家領主の位置づけに留意しながら、彼らの存在形態と行動様式の特質について考察を加えた。主たる研究対象は、出雲の赤穴氏およびその惣領家である石見の佐波氏であり、前者は守護京極氏の被官人として、後者は室町幕府の奉公衆として、変動する社会状況にどう対応し、生き残りを図ったかを究明した。
考察を深めるために、下野茂木氏・備後因島村上氏・安芸竹原小早川氏・石見益田氏・筑前麻生氏についても史料を収集し、赤穴氏・佐波氏との比較対照を試みた。また、大内氏分国における段銭収取システムと知行制についても分析を行った。

自由記述の分野

日本中世史

研究成果の学術的意義や社会的意義

「赤穴郡連置文」は、室町から戦国への移行期における武家領主のあり方を考える上で希有な史料であり、その作成事情を分析する中で、作成目的や背後関係を浮かび上がらせることができた。置文の内容分析からは、武家領主の存在形態や行動様式が一様なものでなく、幕府―守護系列を基軸とする国郡支配関係と、惣領家との間で取り結ばれる惣庶関係のはざまで微妙に揺れ動く姿を、権力状況の変動と結びつけて具体的に描き出した。
武家領主の権力編成と役負担のあり方について、広く目配りして論述したのも重要な研究成果である。大内氏分国の段銭収取システムに関する研究とともに、中世後期の役負担体系のあり方を問い直す意義をもつと言える。

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公開日: 2025-01-30  

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