研究課題/領域番号 |
21K00842
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
美川 圭 立命館大学, 文学部, 教授 (20212227)
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研究分担者 |
橋本 正俊 摂南大学, 外国語学部, 教授 (30440655)
大山 和哉 同志社大学, 文学部, 助教 (50803087)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 明月記 / 藤原定家 / 後鳥羽上皇 / 和歌 |
研究実績の概要 |
『明月記』の人名、地名、事項名の索引作成を進めている。索引草案は研究協力者の田中倫子氏に作成をお願いしている。人名については『明月記』の記載は多くが官職名であるため、複雑な人名比定を行っている。地名についても、京都内外の御所、邸宅、居所などについて、中世京都都市研究に依拠しながら、その比定を行っている。事項名については、古書籍、和歌、災害、動物などの名称を優先しているが、それ以外についてもその事項の学術的重要性について研究者間で議論しつつ、作業を進めている。 現在行っている作業部分は、後鳥羽院政期である。そのため当時の最高権力者である後鳥羽上皇、およびその周囲の人物の動きが、明瞭に判明する。人名と地名の索引によって、それらがより精密に判明するようになっている。また事項名の索引については、採集の範囲を決定することが非常に困難であるが、日本史と日本文学双方の研究者が議論を進めつつ、具体的な作業を進めている。 とくに和歌関係の事項名については、日本文学の研究者の協力が重要である。このような研究会を通して、当該時期の政治から文化にわたる、さまざまな有益な研究成果が生まれつつある。 5月から7月、9月から2月まで、月1回で計9回程度13:00~17:00、会場を冷泉家時雨亭文庫(冷泉邸)で行う予定であったが、コロナ蔓延のため対面での研究が行えないことが多く、次善策としてZoomで研究会を行った。しかし、対面での研究会に比して、詳細にまで議論を深めることができないことが多かった。次年度はそのようなことがないようにしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ蔓延により、対面で研究会がなかなか開けなかった。できる限り、Zoomで研究会を行ったが、それでもさまざまな研究の面で理解を進めることができなかった。今後は順調に研究が進められるようにしたい。
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今後の研究の推進方策 |
毎月研究会を対面で行いたい。『明月記』に記されている人名、地名の調査を進めつつ、索引作成を進めていく。件名の索引については、逐一その範囲を研究者間で議論しつつ、作業を進めている。その間に『明月記』記事の精読を行っている。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナによって遠距離の研究者(山口と東京在住)に来ていただき、京都で研究会が開催できないことが多かった。そのため、研究がたいへん遅れている。次年度にはそれらの研究者に来ていただいて、研究会開催をより多く行いたいと考えている。そのため人件費・謝金に使用する。
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