研究課題/領域番号 |
21K00954
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
平郡 達哉 島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 准教授 (60709145)
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研究分担者 |
森 貴教 新潟大学, 研究推進機構, 助教 (30775309)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 朝鮮半島 / 青銅器時代 / 磨製石剣 / 記載岩石学 / 生産流通システム / 副葬文化 |
研究実績の概要 |
本研究は朝鮮半島青銅器時代文化を代表する物質資料である磨製石剣に対する考古学的および記載岩石学分析を通して、朝鮮半島青銅器時代社会における磨製石剣の生産・流通システムのモデルを提示すると共に、磨製石剣副葬文化の時間的・空間的展開とその特徴の解明を目的としている。 4年計画の1年目に当たる令和3年度は、当初計画していた韓国ソウル・京畿道地域に所在する文化財調査関連機関における情報・資料実見調査が、コロナウイルス感染拡大による海外渡航制限等によって実施できなかった。しかしながら、日本国内でも実施できる基礎的な文献の収集や朝鮮半島出土磨製石剣一覧表の作成は予定通り進めることができた。 また、本研究と関連した韓国での研究成果等を把握するための作業の一環として、磨製石剣が出土する青銅器時代墳墓、特に火葬墓に関する韓国語論文を翻訳し発表した(金権九(訳:平郡達哉)2022「朝鮮半島南部地域における青銅器時代の火葬墓に対する考察」『島根大学法文学部紀要 社会文化論集』第18号)。 以上のように、現地での調査はコロナ禍によって残念ながら実施できなかったものの、日本国内で遂行可能な作業については、基礎研究作業の一環として日本国内で可能な限りの資料収集を実施すると共に、それらを用いた朝鮮半島出土磨製石剣一覧表の作成に取り掛かった。また、近年の韓国側での青銅器時代研究、磨製石剣・石器研究の動向を把握することにも重点を置いた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初計画していた韓国での資料調査(ソウル・京畿道)が、コロナウイルス感染拡大によって日韓間での移動が困難となったため、資料実見の機会を得ることができなかった。 この点は研究の進捗を滞らせる要因となったが、日本国内で実施できる朝鮮半島出土磨製石剣資料のデータ集成・入力を開始し、基礎的文献収集や関連資料一覧表の作成についてはおおむね順調である。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画に沿って調査・研究を進めていく。 1年目に開始した基礎文献資料集成の結果を基に、韓国現地での遺跡踏査と磨製石剣の実見・実測調査を実施する。当初、令和4年度は江原道地域での調査を予定していたが、前年度実施できなかったソウル・京畿道地域出土資料の調査も併せて実施できるよう、在韓期間を延長することで対応する。 上記した方策で江原道地域・ソウル・京畿道地域出土磨製石剣の実見調査を実施し、当該地域の考古資料の特徴を把握することに努めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末に予定していた訪韓調査がコロナウイルス感染拡大によって中止となり、旅費として計上していた金額が残ったため。残った金額については、令和4年度中に訪韓調査を追加で実施する際の予算に充てる。
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