研究課題/領域番号 |
21K01084
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
立柳 聡 福島県立医科大学, 看護学部, 准教授 (40315669)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 民俗調査 / 世帯調査 / 介護慣行 / 地域性 |
研究実績の概要 |
4月: 本研究に最も適しているとみられる長野市小田切地区とその中の字(これまでの調査の経験から最大20戸程度と想定)の選定を行い、上宮野尾区とすることを決定し、字の代表者への接触を開始した。5~6月: 当該地区と部落の代表者たちに正式に調査への協力を依頼した。7~8月: 当該の部落の各戸に挨拶と研究の趣旨説明、協力のお願いに伺った。7~9月: 本研究に最も適しているとみられる八丈町末吉地区とその中の字(これまでの調査の経験から最大20戸程度と想定)の選定を行い、地区と字の代表者への接触を開始した。 10~12月: 長野市小田切地区の当該の字での民俗調査と世帯調査(想定を超える全戸の8割程度を完了)、介護慣行や介護上の困難をめぐるインタビュー調査に取り組んだ。1~2月: 八丈町末吉地区の調査対象となる字に関する資料収集、並びに、自治会役員などとの打ち合わせを行った。3月: 長野市小田切地区の関係者に、一年間の調査成果の概要を報告すると共に、次年度の調査の有効な取り組みに向けて意見交換を行った。また、研究者仲間にも同様の報告を行い、今後の研究の進め方をめぐって協議した。 特に、長野市小田切地区上宮野尾区での調査において、誰を親族とみているかなど、親族に関する知見が多々集積され、加えて、介護慣行についての調査も進んだことから、どのような親族が介護に関わってきたか、理由を含めて概要が見えてきた。介護キンドレッドを明らかにする目標に向けて前進していることを実感している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍問題で、離島に位置する八丈町での調査が予想より少し遅れが症いているものの、 長野市での調査は、予想大きく上回るペースで進み、成果が着実に集約されてきている。 両者の差し引きで、(2)が妥当と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
5~6月: 長野市小田切地区の関係者に令和5年度の調査方針と概要を示し、協力要請と打ち合わせを行う。同様に八丈町末吉地区の関係者に令和5年度の調査方針と概要を示し、協力要請と打ち合わせを行う。7~9月: 長野市小田切地区の当該の字での民俗調査と世帯調査、介護慣行や介護上の困難をめぐるインタビュー調査に取り組む。同様に八丈町末吉地区の当該の字での民俗調査と世帯調査、介護慣行や介護上の困難をめぐるインタビュー調査に取り組む。 10~11月: 長野市での調査データの集約、それを踏まえた社会構造、介護慣行と介護施策との整合性をめぐって考察。また、八丈町末吉地区において民俗調査と世帯調査、介護慣行や介護上の困難をめぐるインタビュー調査に取り組む。12~1月: 八丈町と長野市のデータの比較、仮説の検証を進めつつ研究報告書の執筆を開始する。2~3月: 研究報告書を執筆、刊行する3月: 研究報告書を踏まえて3年間の研究総括を行なう。長野市小田切地区と八丈町末吉地区のインフォーマントに感謝の挨拶に回り、研究報告書を謹呈する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響で、離島である八丈島に位置する八丈町末吉地区での調査が予定通りに行えなかったことから、使用を予定していた予算が残ったためである。 コロナ禍の影響が沈静化してきたことから、次年度は、前年度に行えなかった調査を実施し、これらの予算を使い切る見通しである。
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