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2021 年度 実施状況報告書

山岳宗教としての修験道の「文化的景観」化をめぐる問題の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K01090
研究機関龍谷大学

研究代表者

田中 滋  龍谷大学, 公私立大学の部局等, フェロー (60155132)

研究分担者 吉田 竜司  龍谷大学, 社会学部, 教授 (10291361)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード修験道 / 観光化 / 文化的景観 / オーソプラクシー / 大峰 / オーセンティシティ / ジェントリフィケーション / 世界遺産
研究実績の概要

コロナ禍により2021年夏に計画していたフィールド調査を実施することができず、本年度前半は、各地の修験に関する各種文献・資料の収集と分析をおもに行なった。この分析作業から、明治初期における神仏分離令や修験道禁止令が各地の修験に与えた影響がまさに多様であったことが明らかになった。
2022年春にようやく実施することができた四国の石鎚山調査においても、上記の影響の多様性に驚かされることになった。石鎚山では、修験寺院が廃絶され、まったく新たに設立された神社に修験の信者が吸収されるという経過を辿っている。既存の神社と修験寺院が対立するという構図は各地でも見られるが、石鎚山のケースは特異であると言えるかもしれない。
また、修験と観光の関係に関しては、石鎚山修験の場合、西国八十八ヶ所巡りとの関係がどうなっているのかに興味を惹かれる。今後の調査でより深く探求する価値がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

令和3年度は、研究協力者などと実施を予定していたフィールド調査を、コロナ下の影響で十分に行なうことができなかった。そのため、かなり部分の予算執行を令和4年度に回さざるを得なくなった。

今後の研究の推進方策

令和4年度は、コロナ禍の状況を見てのことではあるが、今夏と来春にフィールド調査を計画している。調査地としては、大峰修験との比較の観点から白山修験(岐阜県と福井県)、御岳修験(長野県)を予定している。また、そうした比較を元に、大峰修験の調査も実施できたらと考えている。
文献研究としては、各地の修験の史資料を収集すると同時に、その分析を進め、宗教におけるオーソプラクシーとオーソドキシーの関係についての理論研究を深めていきたい。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍で予定していた二つの調査のうち一つしかできなかったことが大きな要因である。

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公開日: 2022-12-28  

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