研究実績の概要 |
①公共施設法制について,公共施設の運営をはじめとした諸問題を検討する論考を公表している。すなわち,雑誌『港湾』において,「港湾法を読む:公共施設法制の理解のために」と題する連載を開始しており,すでに,第1回:基本方針その1(2021年7月号),第2回:基本方針その2(同年9月号),第3回:港湾計画(同年11月号),第4回:港湾の意義(2022年1月号),第5回:港湾管理者その1(同年3月号)を公表している。とりわけ同連載の第4回と第5回において,洋上風力発電をはじめとした公共施設の運営について考察している。今後も,本研究の成果を踏まえて,連載を継続する予定である。②公共施設法制に関する解説を含む教科書として,単著『プラクティス行政法〔第3版〕』(信山社)の執筆をした。同書は,2022年4月中に刊行される予定であり,行政法の基本類型として道路法などの公共事業を掲げており,本研究の成果を教育面で応用する試みを含んでいる。③行政財産の使用許可取消しに関する考察として,「行政財産の使用許可の取消しと損失補償」日本財政法学会編『地方財務判例質疑応答集』(ぎょうせい,2022年)を公表し,判例分析をもとに,公共施設の運営の事後的規律のあり方に論及している。④同じく,財政的観点からの考察として,フランスでの学会報告をもとにした,“Les reformes des finances publiques au Japon face a la crise contemporaine”Gestion et finances publiques, 2021, vol.3を公表し,公共施設を含めた資産管理のあり方に言及した。
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