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2023 年度 実績報告書

規制目的二分論のグローバルな再構成とその基礎理論の探求

研究課題

研究課題/領域番号 21K01131
研究機関下関市立大学

研究代表者

大野 悠介  下関市立大学, 経済学部, 准教授 (00836926)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード経済的自由 / 憲法 / 規制目的二分論 / ビジネスと人権
研究実績の概要

2023年度は自身が提案する秩序構想を具体的な問題に当てはめて検討することが主たる研究であった。
その成果として、①「グローバルサプライチェーンにおける憲法学:「ビジネスと人権」が求める憲法学の一試論」憲法研究13号(2023年)77-85頁および②「「図書販売業者の・青少年に対する・有害指定図書の・販売」の自由とその禁止(上)(下)―「有害指定図書」という商品の対面販売について― 」下関市立大学論集 67巻1(2023年)15-88頁、同2号21-34頁がある。前者は、近年にわかに注目されている「ビジネスと人権」について、日本国憲法の「公共の福祉」解釈としては「国民経済」を超えた「グローバル経済」をもその内容に含むことを自覚すべきだと主張したものである。②は、単に「図書」の販売を禁止していると理解するのではなく、「有害図書」の販売を禁止しているとすることで、有害性認定と流通規制とを明瞭に区別し、後者を経済的自由のなかで判断することを主張するものである。
また、この間には、グローバル立憲主義を含めた多様なグローバル事象を法学的な観点から研究する各種研究会に参加し、他の諸学者と意見交換を行った。
研究全体を通じて、従来日本の判例法理とされてきた規制目的二分論を解体し再検討する中で、グローバル経済市場と国民国家とをいかに接続するのかについての研究を深め、「憲法」概念や「国家」概念の分析をも含めた根源的な探究ができたと考える。その成果は特に2022年度に作成し提出した博士論文として著したが、同論文は2023年度中に合格した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] 「図書販売業者の・青少年に対する・有害指定図書の・販売」の自由とその禁止(上)―「有害指定図書」という商品の対面販売について―2023

    • 著者名/発表者名
      大野悠介
    • 雑誌名

      下関市立大学論集

      巻: 67巻1号 ページ: 15-88

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「図書販売業者の・青少年に対する・有害指定図書の・販売」の自由とその禁止(下)―「有害指定図書」という商品の対面販売について―2023

    • 著者名/発表者名
      大野悠介
    • 雑誌名

      下関市立大学論集

      巻: 67巻2号 ページ: 21-34

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] グローバルサプライチェーンにおける憲法学:「ビジネスと人権」が求める憲法学の一試論2023

    • 著者名/発表者名
      大野悠介
    • 雑誌名

      憲法研究

      巻: 13 ページ: 77-85

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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