研究課題/領域番号 |
21K01148
|
研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
西山 千絵 琉球大学, 法務研究科, 准教授 (20633506)
|
研究分担者 |
武田 昌則 琉球大学, 法務研究科, 教授 (60404547)
長嶋 佐央里 聖学院大学, 政治経済学部, 准教授 (90733501)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 高齢化社会 / 家族 / 婚姻 / パートナーシップ |
研究実績の概要 |
研究代表者(西山)・研究分担者(武田・長嶋)の3名を研究チームとして、本研究は、高齢化社会における家族の新しいパートナーシップのかたちを考察することに焦点を当て、財政的基盤・各自治体の施策に依拠しながら、今後さらに提供すべき具体的な支援策、家族の法的モデルを模索することを目的としてスタートした。 研究初年度である2021年度は、①各自治体の施策状況を把握しながら、パートナーシップに動き出した地方公共団体などで調査を行うことと、②研究グループで連携しながら研究代表者が主に軸となる研究を実施し、それを研究分担者が多角的かつ実際的な見地から意見交換すること、を研究上の目標とした。 目標①、目標②については、いずれも、コロナ禍の影響により出張調査は実現することができず、研究の進展には至らなかった。 もっとも、今後の方策について意見を集約する機会をチーム全員参加の会合はオンライン方式によることとなったが、研究代表者と研究分担者とで対面の打ち合わせをもった。得られた意見を踏まえながら今後の研究の具体的展開に向けての準備を整えていく予定である。実地調査および対面による研究会開催は実施できなかったことが反省点である。しかし、研究代表者と分担者で情報の共有を図ったことと同時に、今後の研究調査の流れに関して、意見交換を行うことができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍により実地調査の実施が不可能で、文献収集も進まなかったことから、研究課題の遂行に大幅な遅れが生じている状況である。 個人の研究遂行だけではなく、研究チームとしての研究の具体的展開が十分になしえなかった。 実地調査においては、自治体の施策状況を把握するために先進的な取り組みを行う地域にての調査が不可欠であったが、感染状況が安定せず、ネット上の資料等による情報収集に留まることとなった。ただし、本研究課題において調査地域を絞るための情報収集は進んでいる状況である。また今後の調査の在り方を模索するための意見等も交換している。
|
今後の研究の推進方策 |
実地調査の実施と、文献調査の両方を具体的に展開し、成果を公表したいと考えている。 とりわけ研究代表者の西山は、研究全般の遂行に責任をもち、パートナーシップ制度等状況の情報収集、情報更新の結果を踏まえて、研究分担者と相談し調査地域を絞り、次年度の調査につなげていく。また、集約した研究チーム内の意見を踏まえながら、高齢化社会において、新たに必要とされる家族の結合の内容と結合のレベルについて、海外の法制度を踏まえつつ調査・分析していく計画である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた主な理由としては、コロナ禍により国内調査および対面での研究会開催が出来なかったことで、本研究課題の遂行において大きな割合を占めていた旅費が発生しなかったことに起因する。また、研究調査用の設備備品等は、研究分担者において整備済みであったため、図書費程度しか支出が無かったことも、その一因となっている。 2022年度に調査活動が再開できるのであれば、国内調査、対面研究会開催による旅費と文献収集によるその他費用などの支出が大きく増えることと予想される。そこで未使用分を計画的に宛てながら、さらなる研究を遂行していきたい。
|