研究課題/領域番号 |
21K01187
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研究機関 | 沖縄大学 |
研究代表者 |
春田 吉備彦 沖縄大学, 経法商学部, 教授 (90435206)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 駐留軍等労働者 / 日米地位協定 / 沖縄の本土復帰50年 / 米軍や米軍人らによる公務外不法行為 / 米軍人らが惹起する公務上の契約責任 / 米軍人らが惹起する公務外の契約責任 |
研究実績の概要 |
2022年度も、コロナ渦の実態調査活動が制限されている中、神奈川県の根岸住宅地区や青森県の三沢米軍基地を訪問するなど可能な限りの実態調査を行った。 また、沖縄は、2022年5月15日に、本土復帰50年を迎えたことから、沖縄の米軍基地を基軸にして、復帰後50年の沖縄の労働問題や労働判例について文献研究を活用して分析を行った。加えて、沖縄で起った米軍人による公務外不法行為被害者に対する、沖縄防衛局(防衛省)によるSACO見舞金支給にかかわる法的性質が問われた、SACO見舞金不支給事件(那覇地判令4.7.14)を研究した。 さらには、ロシアのウクライナへの一方的な侵略戦争という痛ましい世界的な出来事をきっかけに、あらためて、駐留等労働者の立場から「戦争と平和」について、考察を深めた。 このほかに、米軍や米軍人らによる「公務上(公務執行中)」の不法行為および「公務外(公務執行外)」の不法行為とともに、米軍人らが惹起する「公務上(公務執行中)」の契約責任および「公務外(公務執行外)」の契約責任という、米軍や米軍人らが惹起する4つの民事責任類型を検証した。この問題は、米軍人らの刑事責任の問題と比べて、十分には検討されてこなかった問題であり、従来、解明されてこなかった問題に光を当てたことになる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ渦によって、本研究の中心作業である、全国各地の米軍基地への実態調査が大きく制約されてしまった。この点の作業は遅延している。 その一方で、文献研究に傾注した結果、当初、予測したよりも、公表論文が集積した。また、これまで、考えたこともな新たな新たな知見にたどり着いた。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、本研究の最終年度であり、コロナ渦による行動制限も大幅に緩和されるであろうことから、可能な限り、全国の米軍基地の実態調査を敢行し、文献研究のみでは、発見できない知見を獲得することにしたい。 また、そこで得たものについては、活字化していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、予定していた全国各地の米軍基地にかかわる実態調査の実施が、コロナ渦の影響で、大きく制約されたことに理由がある。2023年度は、このような制約がないものと思われることから、実態調査を積極的に行っていくことで、当初の研究目的を達成していく予定である。
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