研究課題/領域番号 |
21K01263
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
山田 到史子 関西学院大学, 司法研究科, 准教授 (30289029)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | CISG / 国際契約法の調和 / 仲裁 / 比較法 |
研究実績の概要 |
(Ⅰ)国際動産物品売買条約(CISG)の最新情報を得るためのコンメンタールの翻訳作業Ⅲ期のうち、様々な協力を得て、Ⅱ期(2/3)まで終えることができた。次年度には、Ⅲ期を経て、最終作業に取り掛かる予定である。 (Ⅱ)コロナの一応の収束により、海外出張が可能になり、ドイツマックスプランク研究所とBucerius Law School、ウィーン大学にて調査研究し、シンポジウムに参加した。 ①海外シンポジウムでは、(a)「CISGの最新状況と今後の国際契約の調和」について、世界のCISG研究者が集まり議論を交わした。情報収集・情報交換の場として多くの示唆を得ることができた。(b)仲裁実務で国際契約・CISGに携わる世界の実務家のシンポジウムでは、CISGや国際契約の実務における現状について議論が交わされ、実務の状況を踏まえた理論の意義を考えることができた。 ②海外の著名な研究者・実務家とのインタビューにより生の最新の情報を得ることができた。各方面の専門家と、今後の協力体制や研究の方向性などの打合せを行い、今後の進め方について改善する契機となった。また研究所では、特に最新のデーターを得ることができ、その情報をもとに今後の調査検討が大きく進展した。 (Ⅲ)上述(Ⅰ・Ⅱ)を踏まえ、今後の研究体制を改善・より進展させながら再検討し、CISGを中心軸とする比較法の第2段階に向け作業を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
やっとコロナの出口が見えてきたことから、海外出張が可能になり、情報収集・対面での打合せや調査検討ができるようになったことを踏まえ、今後当初の予定通り進むよう、取り掛かっていくことを考えている。
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今後の研究の推進方策 |
(Ⅰ)翻訳作業を完成させ、比較法の検討を本格化させる予定である。 (Ⅱ)比較法の検討をするにあたり、シンポジウムの開催を予定する。検討の方向性や内容の充実を目指して、様々な意見を踏まえ、議論を重ねる予定である。 (Ⅲ)シンポジウムは共同研究の一環であり、比較研究を推進するにあたり、CISGを初め大陸法・欧米法・アジア法・比較法の研究者の知見を得て、正確な研究検討ができるよう体制を常に検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナの影響で、海外出張やシンポジウムの開催ができなかったため、コロナの状況を見計らって、今後に予算を使用する予定。
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