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政治学や経済学では、1990年代以降に先進諸国では財政再建が進んだのに、なぜ日本では財政再建が進まないのかが研究されてきた。だが、政府債務危機が発生する可能性の低い日本で、国民に不人気な増税や緊縮財政が進まないのは当然だと考えられる。ところが現実には、大平内閣以降、多くの政権が大型間接税の導入や消費税増税、財政緊縮策に取り組んできた。そしてそのことで世論の反発を招き、政権存続の危機に陥ってきた。社会的関心の高い財政政策を対象とし、なぜ歴代政権が国民には不人気な財政再建に取り組んできたのかという、先行研究とは異なる観点から分析を行う点で、本研究は社会的意義と学術的意義を有する。
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