研究課題/領域番号 |
21K01296
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
嶋田 暁文 九州大学, 法学研究院, 教授 (00380650)
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研究分担者 |
田井 浩人 九州大学, 法学研究院, 助教 (30878236)
金井 利之 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (40214423)
林 嶺那 福島大学, 行政政策学類, 准教授 (60846236)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | PSM / モチベーション / 自治体職員 / 地方分権 / 職務意識 / NPM / 経済的合理性 / 公共の利益 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、世界に大きく後れを取っている日本のPSM研究を世界水準に引き上げ、行政学の発展に寄与することにある。 本年度の主たる成果としては、論文として、研究分担者である林嶺那による分担執筆論文「公共サービス動機づけ(Public Service Motivation)と職務満足度等との関連性に関する実証研究:最小二乗回帰と分位点回帰による特別区職員データの分析」『年報行政研究』56号がある。 また、学会発表として、同じく研究分担者である田井浩人「Public Service Motivationの実証研究―自治体行政組織への組織行動論アプローチ」(日本政治学会)、林嶺那が報告者の一人を務めた、”Are Public Workers and People with High Public Service Motivation Risk Averse?”(International Association of Schools and Institutes of Administration (IASIA)-International Institute of Administrative Sciences (IIAS) 2021 Conference)およびPublic Service Motivation and Not-In-My-BackYard: A Conjoint Experiment in the Case of the High-Level Radioactive Waste Disposal Site in Japan(the 5th International Conference on Public Policy (ICPP5))がある。 いずれも立ち遅れている日本におけるPSM研究を進展させたという意義を有する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究1年目における本年においては、以下の二つの作業を行う予定であった。 第1に、日本における自治体職員のPSMの内実とそれを規定する諸要因」を明らかにすべく、アンケート調査を実施することである。 第2に、諸外国で行われたPSMの実証研究の結果」を体系的に整理するとともに、国ごとの制度的差異を踏まえる形で、「世界の中での日本の特徴」を明らかにするという「国際比較研究」の作業を行うことである。 上記のうち、第2の作業を行うことはできたが、第1の作業はできなかった。アンケート調査をお願いした自治労の県本部から、“コロナ禍と衆議院選挙(2021年10月31日)への対応に追われているため、アンケート調査への協力は当面難しい”という趣旨の応答があったためである。
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今後の研究の推進方策 |
早急に関係者に再度のお願いを行い、アンケート調査の実現を図る。 なおコロナ禍等により対応が難しいということであれば、当初予定していた県以外の県でのアンケート調査の実施を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
アンケート調査をお願いした自治労の県本部から、“コロナ禍と衆議院選挙(2021年10月31日)への対応に追われているため、アンケート調査への協力は当面難しい”という趣旨の応答があったためである。 次年度はアンケート調査の実施のため、再度、交渉を試みる予定である。うまくいかない場合には、他県でのアンケート実施を検討するものとする。
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