本研究の学術的・社会的意義として、第一に、国家間の対立と協調の諸相を定量的に把握し、可視化するデータセットを構築した点があげられる。このデータセットは、大量のニュース記事を収集・加工して構築されるICEWSデータを、更に二次加工して作成されたものである。二次加工のプロセスは、ICEWSが使用したテキストデータから、トピックを抽出することで、アクターが争っている内容や、協力行動の焦点となっている内容を抜き出すことを行った。第二の意義として、このデータを説明変数として用いて国際危機の発生と終結を予測する統計モデルの構築を行った。
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