研究課題/領域番号 |
21K01363
|
研究機関 | 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所 |
研究代表者 |
山岡 加奈子 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 新領域研究センター グローバル研究グループ, 研究グループ長代理 (90466061)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | キューバ / ベトナム / 対外政策 / ヘッジ戦略 / 一党体制 |
研究実績の概要 |
感染症拡大のため予定していた海外出張は実施できなかったが、国際関係理論のヘッジ論について、さらに理解を深めることができた。具体的にはヘッジ戦略論やソフト・バランシング論との差異、東南アジアにおける国際関係の経緯などについて、勤務先での勉強会や研究会に参加した。これにより、キューバやベトナムのような中小国について、ヘッジ戦略は適切かつ研究に適用可能な枠組みであると確信を得た。 具体的には、中規模の大国(日本を含む)の場合は、どの大国と同盟するかはその大国自身の安全保障に大きな影響を与えるため、どの大国とも緊密な関係を維持するヘッジ戦略をとることは難しく、いずれかの大国を選ばなければならないが、キューバやベトナムのような中小国の場合は、旗幟を鮮明にしなくとも受容されるのである。 本研究では米国が中国と友好関係を維持していたオバマ政権期をとりあげる予定なので、中小国のヘッジ戦略は有効だとの見方は変わらないが、現在まで続く米中対立時代の中でもヘッジ戦略が可能なのかどうかは、さらに検討が必要である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究課題に関連する理論面での先行研究の渉猟を行った。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度感染症が落ち着けば、海外出張を実施し、現地での調査を進めたい。また2000年代以降のキューバとベトナムの対外政策の事実関係の推移について、調査を行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
予定していた海外出張がコロナのために中止となったため。翌年度に海外出張が可能となった場合は、出張を実施し、現地調査を行う。
|