研究課題/領域番号 |
21K01394
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
濱野 正樹 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (20711089)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 格差 / 労働参加率 / 少子高齢化 / マクロ動学 / 人口動態 / 金融政策 / 財政政策 |
研究実績の概要 |
本年度は、非常に重要な進捗があった。Eyquem and Hamano (2022)では、トレンドからの乖離であるビジネスサイクルをもととして、日本経済の動きについて議論していた。しかし、人口動態などの長期的な問題を扱うにあたって、これは必ずしも適切ではない。同じモデルを用いて、長期的なトレンドそのものの分析し、技術革新と、平均余命の増大、少子化対策、また労働参加率に関する政策パラメータの成長率について、ある種の推定を行った。結果として、初年度に完成した論文、Eyquem and Hamano (2022)、WINPEC Working Paper Series No.E2121について、大幅な改定作業を行っている段階である。 さらに、本研究論文、関連するトピックについての研究論文について、国内、海外の学会、セミナーにおいて研究報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、サバティカルの開始である8月後半より、比較的まとまって研究の時間が確保できた。特に、9月13日から19日にかけて、ローザンヌ大学において、共著者と集中して議論ができたことは大きい。その後も定期的に、オンラインでミーティングを重ねている段階である。目下は、長期的なトレンドにフォーカスした改訂版の論文の完成を目指しているが、2,3の関連する問題について、有意義な議論が出来た。
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今後の研究の推進方策 |
長期トレンドにフォーカスした改訂版の完成を次年度は目指す。また改訂版の結果をもとにしたセミナー報告が、ルクセンブルク大学、在仏日本大使館などにおいて決定している。さらに、関連する金融政策に関するトピックについて、いくつかの結果を得たいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍による特別延長措置により、他研究費にも余裕があり、研究期間が初年度である本研究費の使用を繰り越したため。
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