研究課題/領域番号 |
21K01403
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
細矢 祐誉 中央大学, 経済学部, 准教授 (30383954)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 隻分可能性理論 / 微分方程式 / 消費者理論 / 均衡理論 / マクロ動学理論 / 変分法 |
研究実績の概要 |
現在、Journal of Economic Theory誌において、査読の末major revisionとなった論文がひとつ存在する。また、関連分野の研究として、Physica D: Nonlinear Phenomena誌に今年二月にひとつ、掲載が完了した論文がある。Journal of Mathematical Economics誌にもひとつ査読中の論文があるが、こちらはまだ返事が来ていない。それ以外には、Communications in Optimization Theory誌とCommunications in Economics and Mathematical Sciences誌に一本ずつ、論文を掲載済みである。また、Keio Economic Studies誌にも論文が掲載される予定がある。 執筆途中の論文については、準線形経済における均衡価格の一意性と安定性を証明したものや、アルトの効用とNM期待効用が一定の条件下で一致するという結果を示したものなどがあるが、これらは未だに提出できる状態にはなっていない。とはいえ、前者は様々な学会で発表済み、後者は秋の日本経済学会で発表を予定している。 これ以外に、フロベニウスの定理を微分不可能な系に拡張した結果があり、こちらは近々論文の形にする予定である。また、スメールの非模索過程の結果は昨年度に出版されたが、こちらを拡張することも検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
すでに前年度に出版したいくつかの結果に加えて、今年度もひとつ論文を出版し、さらにひとつの論文が査読を経てrevise段階にあるため、十分以上の成果であると考えている。引き続き、結果を出版することに注力していきたい。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き成果を論文として出版することを目指す。また平行して、さらに進んだ結果を導出することにも着手したい。具体的にはフロベニウスの定理のさらなる拡張や、スメールの非模索過程に確率項を加えた成果を出すことである。
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次年度使用額が生じた理由 |
二月に生じた支出が29万ほどあるが、残金が4000円ほどであって今年度の支出ではまかなえないため、次年度に繰り越した。金額としては形の上では余っているが実際には支出予定であるため、余っていない。
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