本研究は、SIR-Macroモデルを用いて、新型コロナウイルスの感染拡大と経済活動のトレードオフ、ならびにその影響を分析した。39カ国のデータをもとに、不完全情報下での過剰反応と過小反応の定量的な指標を作成し、各国におけるリスク認識の変化を推定した。さらに、再感染の可能性を考慮したモデルの拡張により、コロナ禍の日米における消費と労働時間の変動要因を分析した。その結果、感染症ショックと感染症対応政策ショックがマクロ変数の変動に重要な影響を与えることを示した。また、研究成果の共有と議論を深めるため、オンライン研究会と国際ワークショップを開催し、活発な研究交流を促進した。
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