研究課題/領域番号 |
21K01496
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
水野 敬三 関西学院大学, 商学部, 教授 (40229703)
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研究分担者 |
大洞 公平 関西学院大学, 経済学部, 准教授 (70388354)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | インフラ財 / 耐久財 / 追加サービス / 消費者の限定合理性 / 市場参入 / リアル・オプション |
研究成果の概要 |
この研究では耐久財産業(インフラ産業も含む)において不注意消費者が企業の参入時点に与える影響について考察する。耐久財市場では、各企業は垂直的品質差がある追加サービスを提供している。 分析結果は次のようである。第一に、不注意消費者の割合が高い(低い)とき、耐久財価格は良質追加サービス供給企業のほうが安い(高い)。また(不注意消費者の割合に関わらず)良質追加サービス供給企業のほうが参入は早いことを示す。さらに不注意消費者の割合が高いとき、各企業は占有誘因を持つ。つまり、注意消費者の割合が高いときと比較すると、良質追加サービス供給企業の参入時点は早くなる。
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自由記述の分野 |
産業組織論、公共経済学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、市場融合・競争環境において限定合理的な行動を示す小口需要家と合理的行動をとる大口需要家という二種類の需要家に注目し、インフラ企業のとる料金設定の短期戦略と市場参入という長期戦略の特徴を分析した。二種類の需要家の行動を明示的に識別し、需要家行動と企業の短期・長期戦略の関係に注目した点に独自性がある。インフラ産業における規制・競争政策に新たな視点を提供する基礎となる研究である。
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