研究課題/領域番号 |
21K01534
|
研究機関 | 広島経済大学 |
研究代表者 |
山根 智沙子 広島経済大学, 経済学部, 准教授 (60512506)
|
研究分担者 |
筒井 義郎 京都文教大学, 総合社会学部, 教授 (50163845)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 低出生体重 / 双子研究 / アンケート調査 / パネルデータ / BMI / やせ型 / 有病率リスク / 女性の社会進出 |
研究実績の概要 |
今年度は、主に次の3点を行なった。第1に、次年度のアンケート調査実施に向け、双子データの構築に着手した。一般的なアンケート調査とは異なり、「双子」という出現率の低い特殊な調査となるため、複数の調査会社と打ち合わせを重ね、双子調査経験の有無、サンプル数の確保や予算などさまざまな点を十分に留意したうで、最終的にアンケート調査会社を選定した。当初、調査対象は双子の両方の予定であったが、サンプル数確保の問題を考慮し、調査対象を双子の片方に変更することとした。そのため、本研究課題の目的を達成するために必要な質問項目を改めて精査し、倫理的な問題点がないかなど細心の注意を払い質問票を作成した。 第2に、先進国のなかで日本の低体重出生の発生割合が突出して高い原因を探るため、World Bank、UNICEF、OECD等統計資料をもとに2つのパネルデータセット(143カ国:2000-2015年、OECD諸国38カ国:1960-2020年)を作成した。これらのデータを用いて実証を進めた結果、低体重出生の発生原因として、体格(やせ型・肥満型)や有病率リスク、さらには就労状態、女性の社会進出が考えられる可能性が示唆された。 第3に、次年度のアンケート調査実施に向け、新しい実験方法や分析手法について、双子研究関連の文献調査に加え、BMI(Body Mass Index)や有病率リスクに関する文献調査を行なった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題は3つからなるが、そのうち最も重要な課題である双子アンケート調査実施に向け、準備を整えることができた。第2課題についても、データの収集・分析が順調に進んでおり、おおむね予定通りに進んでいると評価する。
|
今後の研究の推進方策 |
第1研究課題については、アンケート調査を実施し、データ分析・考察に取り掛かる。第2研究課題については、「体格(やせ型肥満傾向)・有病率リスク」と「女性の社会進出」というの2つの側面から追加分析を行ない、分析結果を整理して新たな知見を得て、学術論文としての公表を目指す。
|
次年度使用額が生じた理由 |
調達方法の工夫などにより、当初計画より経費の節約ができたことと、アンケート調査実施に向け、より効率的な研究費の使用のため繰り越しを行なった。
|