研究課題/領域番号 |
21K01537
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
WANG WEITING 千葉大学, 国際未来教育基幹, 特別語学講師 (30572648)
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研究分担者 |
丸川 知雄 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (40334263)
周 飛帆 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 准教授 (80270867)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 技能実習生 / 日本語能力 / 職業教育 |
研究実績の概要 |
2023年度は主に2022年の現地調査と学会発表の元に、ベトナム国内の実習生送り出し機関の現状を明らかにし、問題点と解決策を探究した。現地調査を通じて送り出し機関での日本語教育に対する教育の質や訓練生の勉強意欲の低さが日本語コミュケーション能力に影響していることを明らかにした。さらに、送り出し機関において、技能実習生を日本に派遣する前に、技術研修、語学研修、必要な知識研修を受けさせていることになっているが、現実はかなり違うようである。日本の文化やマナーを理解させるために、送り出し機関での教育だけに頼るのではなく、派遣元企業は実習生にもっと多くのレッスンを提供する必要があることも指摘した。さらに、技能労働の視点から中国の職業教育についても調べた。近年、中国では、大学生の就職難と対照的に技能労働者の求人難が構造化している。これに対して、中国政府は職業教育の改革などの対策を講じているが、いまだに多くの課題が残っている。特に戸籍問題が学生の進学にもたらした影響は大きいと明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度予定通りに学会発表と論文の掲載ができました。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は引き続きベトナム現地調査をする予定である。計画では、まず、2022年度に訪問した技能生送り出し機関の再調査をする。この二年間、訓練内容に関してどのような改善があったのか。日本の受け入れ企業ではどのような変化があったのか、その変化に沿って、訓練及び教育内容は対応しているかどうかを確認する。次に、日本での受け入れ企業において、技能実習生の状況を確認する。日本では技能実習生制度に関して様々な政策を提唱しているが、実際の仕事や生活中において、技能実習生の状況が改善できているかどうかを確認する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2024年度はベトナムと日本での現地調査が必要であるため、調査費用が必要となる。具体的には2024年8月ベトナムでの技能実習生送り出し機関での調査と2024年度において日本国内の技能実習生受け入れ企業での調査に関する移動及び滞在費用に当たる。
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