|
Boston Collageの小西秀男教授及び法政大学の小林教授と行ってきた集団コンテストにおける報酬制に関する共同研究の成果である論文“Prize-Allocation Rules in Generalized Team Contests”を、高い国際的評価を得ている学術雑誌Economic Theoryに掲載することができた。今回の援助を受けて取り組んできたシェア関数アプローチの応用のうち最も時間をかけてきた課題であり、こうした成果に結実させることができたことは喜ばしい。
論文“Prize-Allocation Rules in Generalized Team Contests” 概要: 本論文は従来の集団コンテストの分析に二つの新たな要素を導入した。一つは分析対象をプライズの価値が競合する集団の努力の総量に応じて変化する一般化された集団コンテスト(generalized team contest)としたこと、もう一つは、プライズ獲得の可能性を高めるための集団としての影響力の大きさ(集団全体としての努力)が構成員の貢献のホモセティック関数により決まるものとしたことである。これにより、モデルが扱う領域は伝統的コンテストの範囲を超えて寡占市場や共有資源問題等まで拡張されることになり、さらに集団構成員間の貢献の補完性のあり方の一般化によって集団の内部構造の違いの及ぼす効果まで扱うことを可能にした。このような拡張されたモデルに関して、正の努力が投入される均衡の存在と一意性をシェア関数アプローチにより確認した上で、各集団のパフォーマンスの観点から最適な報酬ルールの同定を行ったことが論文の主要な成果である。
|