研究課題/領域番号 |
21K01627
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
島貫 智行 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 教授 (40454251)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | グループ経営 / 人事管理 / 関係会社 / 出向 / 転籍 / 人事部門 / アウトソーシング |
研究実績の概要 |
初年度となる令和3年度は、①文献レビュー、および②子会社・関連会社の雇用管理に関するデータベースの構築を行った。具体的には以下のとおりである。 ①文献レビュー:グループ経営における人事管理のうち人員配置について出向や転籍に関する先行研究を中心に検討した。出向や転籍は、親会社と子会社・関連会社の間での従業員の雇用保障や、人材の適正配置や異動・配置転換、人材育成など複数の目的があるが、1980年代から現在までその目的は変化している。必ずしも研究の蓄積が豊富であるとはいえないものの、子会社・関連会社の事業や組織特性に応じてグループ経営における人事管理上の役割や目的は多様化していると推察される。 ②子会社・関連会社の雇用管理に関するデータ整備:グループ経営における親会社と子会社・関連会社で雇用する従業員数の変化を分析することを目的として、2008~2020年の関係会社データベースを用いてパネルデータの構築を行った。関係会社データベースは、上場企業の国内子会社・関連会社とその親会社について、業種、事業内容、親会社の持株比率、設立年月、従業員数などの基本情報を備えていることから、グループ、親会社、子会社・関連会社ごとにデータを整備している。親会社と子会社・関連会社の間での雇用者数に関連して、グループ経営の人事管理にかかわる子会社・関連会社、すなわち人事アウトソーシング企業の設立時期や事業内容、従業員規模などについても分析できるようにデータ整備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和3年度に予定していた文献レビューについてはほぼ予定どおり実施した。子会社・関連会社の雇用管理に関するデータ整備についてもほぼ予定どおりの進捗となっている。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度は、前年度に引き続いて、グループ経営における人事管理について出向・転籍以外にも拡張して文献レビューを進める予定である。子会社・関連会社の雇用管理に関するデータ整備についても対象年度を拡張して整備することを想定している。
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