研究課題/領域番号 |
21K01629
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
本庄 麻美子 和歌山大学, 経済学部, 講師 (40379607)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 新卒採用 / オファー / スカウト / 人材紹介 / エージェント / RS(リアリティ・ショック) / 早期離職 |
研究実績の概要 |
本研究は,大卒初期キャリアの早期離職を極力少なくするにはどうすればいいか,特に,入社エントリー別で早期離職行動や各種RSに差があるか否かを明らかにし,①雇用される側(個人),②雇用する側(組織),③雇用される側を支援する側(大学・政府・自治体)各々へ具体的な施策を提案することが目的である。特に,近年導入されているオファー・スカウト型からエントリーされた新卒人材の定着率が良いとされるのであれば,採用時のミスマッチが解消され入社後のRSが低くなり,早期離職行動が,他の採用手法より少なくなるはずである。これが明らかになれば,オファー・スカウト型が中小企業の採用手法として有効である可能性が高く,地方での活用も期待ができる。 令和3年度は、本務校の社会人3年目卒業生を対象に調査協力を1月に依頼し30サンプルを回収(通常エントリー型がほとんどを占め、人材紹介型3.3%、オファー・スカウト型エントリー10.0%)した。また、調査会社を介して社会人3年目対象として質問票調査を3月に実施した。2019年入社<コロナ禍前>群として500サンプル回収したものの、本務校卒業生調査同様、人材紹介型5.8%、オファー・スカウト型エントリー5.0%という結果となった。今後、データを詳しく分析していくことになる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
①新卒採用手法や早期離職について先行研究のレビュー及び,新卒採用において,オファー・スカウト型を一定期間採用している企業人事担当者へのインタビューを実施し,現況を明らかにする。ヒアリングは企業5例を予定している(2021~2022年度前半)。 →コロナ禍ということもあり、ヒアリングはまだ実施できていない。
②社会人3年目を対象としたアンケート調査を4年間継続して実施する(2021~2024年度)。2019年入社<コロナ禍前>群,2020年入社<コロナ禍入社>群,2021年入社<コロナ禍就活>群,2022年入社<Withコロナ>群に分けてみていく必要がある。本務校の社会人3年目卒業生(約300名)を対象に,年賀ハガキでQRコードを告知しWEB調査協力依頼を実施。こちらも併せて4年連続で行い,サンプル数120回収を目指す。それに加え,調査会社へも協力を依頼し,社会人3年目を対象として入社(従来型,人材紹介型,オファー・スカウト型)エントリー別でバランス良くサンプル数各300回収を目指す。 →令和3年度は、本務校の社会人3年目卒業生を対象に調査協力を1月に依頼し30サンプルを回収した。通常エントリー型がほとんどを占め、人材紹介型3.3%、オファー・スカウト型エントリー10.0%であった。また、調査会社を介して社会人3年目対象として質問票調査を3月に実施した。2019年入社<コロナ禍前>群として500サンプル回収したものの、本務校卒業生調査同様、人材紹介型5.8%、オファー・スカウト型エントリー5.0%という結果となった。出現率が少なく入社エントリー別でバランス良くサンプル数を回収することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
①新卒採用手法や早期離職について先行研究のレビュー及び,新卒採用において,オファー・スカウト型を一定期間採用している企業人事担当者へのインタビューを実施し,現況を明らかにする。ヒアリングは企業5例を予定している(2021~2022年度前半)。 →令和4年度は企業の人事担当者へヒアリング協力を早々に依頼し、新卒の採用選考が落ち着く夏頃に実施したい。新卒採用手法や早期離職について先行研究のレビューは引き続き行っていく。
②社会人3年目を対象としたアンケート調査を4年間継続して実施する(2021~2024年度)。2019年入社<コロナ禍前>群,2020年入社<コロナ禍入社>群,2021年入社<コロナ禍就活>群,2022年入社<Withコロナ>群に分けてみていく必要がある。本務校の社会人3年目卒業生(約300名)を対象に,年賀ハガキでQRコードを告知しWEB調査協力依頼を実施。こちらも併せて4年連続で行い,サンプル数120回収を目指す。それに加え,調査会社へも協力を依頼し,社会人3年目を対象として入社(従来型,人材紹介型,オファー・スカウト型)エントリー別でバランス良くサンプル数各300回収を目指す。 →令和4年度も同様、本務校社会人3年目卒業生対象調査、調査会社を介した社会人3年目対象質問票調査を実施する。人材紹介型,オファー・スカウト型のサンプル数をもう少し増やす工夫を模索したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍ということもあり、ヒアリング調査が実施できなかった。そのため、ヒアリング調査のための旅費、ヒアリング調査データの整理等の人件費・謝金を使用しなかったこともあり、次年度使用額が生じた。 R3年度の積み残しに関しては、R4年度にヒアリング調査を実施し、取りまとめを行い、人件費・謝金と併せて使用する。 R4年度の予算のほとんどは調査委託費として使用し、継続して社会人3年目対象の質問票調査を実施する。
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